Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

マードック大学
2012年10月号 文学部 N.Y

この一年を振り返って

この一年を振り返って、まず本当に授業の課題に苦労しました。こちらに来る前から、勉強が大変だという話は聞いていましたが、まさかここまで苦労するとは思いませんでした。過去にも他の交換留学生がこれと似たコメントをしているのを見かけました。そういった意味では授業の課題に苦労するというはマードック大学に来た多くの学生が経験していることなのではないかと思います。なので留学中は楽しいことと辛いことの両方を経験する毎日でした。例えば楽しかったこととしては、友達とビーチや街などに行ったり、旅行をしたり、寮でふざけあったりした日々は本当に今でもいい思い出です。個人的にはこちらでスカイダイビングやサーフィンにチャレンジできたことも貴重な経験になりました。辛かったことは、授業の課題が多く、それについていくことが大変だったことや、授業の中で自分の意見をなかなか言い出すことができず、くやしい思いを何度もしたこと等です。そのためか精神的に以前よりもタフになったのではないかと思います。英語力に関してはだいたい自分の言いたいことは言えるようになったことや、ライティングの面で、英語のエッセイを書くことが非常に楽になりました。自分の課題であったリスニング力も渡航前に比べてある程度向上したのではないかと思います。一方で言語能力を伸ばす点において、10か月というのはまだまだ短いのではないかとも感じています。 また留学生活で気づかされたこともたくさんあります。その中の一つは人の性格というものは国による違いというよりも、個人の育った環境が大きく影響するのではないかということです(これは一概に言うのは難しいことですが)。というのも、以前まで私は「英語圏の人々はみんな陽気で議論好き、あいまいな返事は嫌い」といったイメージがありました。確かに、それらに各当する人もたくさんいます。他にも私は「国によって人の考え方は違うからそれを理解しなければならない」という話を聞いたこともありました。もちろん、国によって宗教の面を始め、自分の国とは違う点があり、それを考慮する必要もあります。ただ、オーストラリアで様々な国から来ている人たちと接する中で私が感じたのは、まず同じ国出身といえども本当に色々な人がいるということです。また、国による違いという点においては私自身苦労するということはありませんでした。そういった意味では、国による違いを踏まえながらも、そこからさらに自分が話をしている相手個人のことを理解しようとすることが大切なのではないかと今では考えるようになりました。改めて考えると、これは日本の中でも本当に色々な性格の人がいることからも似たようなことがいえると思います。ただ、留学を通して日本の枠の中だけではなくそれをもう少し広い枠の中で再認識できたことは一つの収穫ではないかと思います。 加えて、留学を通して改めて感じるのは、どこで生活するかということも大事ですが、やはり誰と一緒にその時間を過ごすかということも重要なことだと感じました。その点においては、私はオーストラリアでいい出会いに恵まれたと思います。困ったことや質問があるといつもそれに応えて下さる先生方、楽しいときを一緒に過ごした友達やフラットメイト。周囲の存在の大きさに気づかされることも多々ありました。

 

帰国後どう留学経験を生かす予定なのか

帰国後は4月から大学院に通う予定なので、そこでこれまで自分が培ってきた英語力や知識、経験を生かして改めて授業に取り組みたいと思います。また、私は将来、教育の道を考えているので、そこでもこの留学で学んだことを周りの人たちに伝えて生かすことができればと考えています。

 

留学を考えている人へのアドバイス

ここでは現在、留学を考えている人たちへのアドバイスを書きたいと思います。それは留学するにあたって、自分が何をしたいのか(いわば目標)を明白にすることです。というのも、その目標が留学生活を大きく左右するからです。これは授業選択に限ったことではありません。マードック大学で交換留学生は基本的に勉強に苦労すると思います。一週間、授業の課題を終わらすだけで終わってしまうということもよくあります。なので自分がやりたいことがはっきりしていないと、本当に課題を毎日ただこなすだけの生活になってしまいがちです。自分が留学中に何かの教科に力を入れて、アカデミックな英語力をつけたいと思うのであれば、それに力をそそぐのも良いと思います。また、授業はもちろんのこと、ビーチに行ったり、現地での友達とどこかに出かけたりオーストラリアを観光したりというのも留学ならではの体験です。あらかじめ、渡航前にできれば具体的に何をしたいのか(英語のライティングの授業をとって基本的なエッセイの書き方を学びたい、エアーズロックに行きたいなど)を考えておくことが大切です。他にも、次の授業では自分の意見をこれだけは少なくとも言いたいといった小さな目標でもいいと思います。あとはそれを少しの勇気をもって実行することです。また、忙しい中で休養をとることも大事です。渡航前に本当にできるだけ英語力を磨くことはいうまでもありません。それも留学生活を大きく左右します。もちろん英語が流暢でなくても、明るく、積極的に自分の思いを相手に伝えようとすればそれで通じるということもよくあります。その一方で、英語力があればその分、円滑にコミュニケーションが進み、毎回誰かと話す際のストレスも少なくなるとういうことも幾分事実かと思います。失敗を怖がらないで、何事にも挑戦する姿勢も大事です。これらはあたり前ではありますが、やはりそれを実行できるかどうか、いかに自分を実行できる環境に置き、その気にさせるかということが大切だと思います。以上、少し長くなってしまいましたが、このマンスリーレポートが少しでも留学を考えている学生を始め、誰かの役に立てばと思います。