Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

マードック大学
2012年10月号 経済学部 R.K

<この1年を振り返って>

私はこの1年の滞在で、様々な意味で大きく成長できたと感じています。その中で特に今感じているのは私が当たり前として見てきた、考えてきたものが見方によってはとても特別なことということです。これは外国で約1年過ごしたからこそ身をもって学ぶことができたと思います。家族と一緒に暮らすことから始まり、大学に通い、共通のバックグラウンドを土台に日本語で生活する。本当に当たり前のことなのですが、以前の私は今ほどありがたみを感じてなかったように思います。そういった意味では1つ人間として成長できたのではと思います。もちろん英語に関しても成長できたと感じています。まだまだ授業を1回聞いて全てを理解するのは難しいですが、あとで聴き返せばある程度理解できるようにはなりましたし、少なくとも日常会話で四苦八苦することはなくなりました。とはいえ、これは慣れの部分が大きく、それも相手の話し方や単語の癖に依存しているところがあります。まだまだ公共の場所、レストランなどの店では苦労することもあります。途中からはある程度話す人が決まっていたので、そういった意味ではもっと様々な人と話をすることでもっと英語力を伸ばせたかもしれません。

全体を通して自分の英語そのものを振り返ってみると間違いなく躊躇いが無くなりました。英語を特別なものとして見るのではなく当たり前のように使うこと、それが一番変わった部分だと思います。生活し始めた当初はどうしても英語を使わなければ、と焦っていましたが、寧ろ焦らなくなってからの方が伸び伸びと自分の英語と向き合いながら、かつ確実に成長できました。

 

 

<帰国後どう留学経験を生かす予定なのか>

まずはもう1度自分の生活、日本での生活や自分自身を見つめ直したいです。具体的には就職活動という形になりますが、ただ闇雲にするだけではなく、この滞在で培ってきた経験や観点を土台に取り組みたいと考えています。この留学中苦労したことや楽しかったこと、ぶつかった壁などを糧にすることで、他人とは違った自分の個性というものを活かせるはずです。もちろん一生懸命頑張りたいですが、その一方で留学経験を通して初めて見えた、日本という国の良い点や悪い点、また日本人として生きてきた自分というものを大切にしたいです。例えば留学以前はどちらかと言えば海外志向でしたが、それも再考してみる価値があると思っています。そういった中で本当に自分がしたいこと、自分は何を通して社会に貢献できるのかということを見つめ直していきたいと思っています。

 

 

<自由テーマ>

ここではこれから留学をしようと考えている方へ向けて及ばず乍らアドバイスを送りたいと思います。まずは行く前の準備として、自分と自分の生きてきた環境をよく知ることです。渡航先では自分が外国人として様々な新しいことに出会います。もちろん友人に色々自分自身について聞かれることもあります。その時にしっかりと自分を知って、自分というものを持っていれば何気ない現地での経験がとても貴重なものとなり、自分なりの観点で物事を捉えることができます。それは唯一無二の経験となり、他の日本人学生との違いをつくることができます。そして滞在中ですが、最初からあまり張り切りすぎないことと過度に期待しないことに気を付けて下さい。もう少し厳密にいうと、長期的な視点で滞在全体を考えるということと、くじけないで頑張れということです。英語は現地で生活していく中で自然と身に付きますし、仲の良い友人もできます。授業も苦労しながらでもなんとかついていけると思います。しかしながら、それだけにとらわれないで、留学全体を通して考えてほしいと思います。楽しいこと、辛いこときっと様々な経験が待っていますが、その度にそれが何を意味しているのかを考えて自分だけの経験として捉えて下さい。過度に期待しないでと意味したのは、現地での生活が勝手に成長させてくれるわけではなく、地に足をつけた生活の中での自分自身の経験でしか成長できないということです。だからこそ、多くの人と話すこと、なんでもチャレンジすることなどに億劫にならずに頑張ってください。