Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

キングス・ユニバーシティーカレッジ
2011年4月号 経済学部 M.F

この1年を振り返って

本当にキングスを選んでよかったと心から思いました。行く前は今までにないくらい不安で、日本人が全くいない上に龍大からも私を含めて2人だけしかいない事も聞いていたので非常に怖かったです。しかし、キングスの留学生に向けたオリエンテーションやコーディネーターの人達が非常に優れていたのもあり、現地に着いた途端不安が消え去ったのを今でも覚えています。数えきれない事を学びましたし、本当に貴重な体験をさせてもらいました。日本では家族や、友人など私自身をよく理解して知ってくれている人達ばかりの中で生きてきました。その事が当たり前で、「帰れる場所」があるからどこでもなんでも積極的にやっていけると思いました。しかし、キングスに来て、環境も文化も言語も人も全てが初めてで、全てゼロからのスタートです。聞こえは良いかもしれませんが、自分を認めてくれる人が全くいない状況の中で自分らしさを持って生きていくのは非常に大変だと気付かされました。どれだけ周りの人の存在を感じながら生きて来たのだと痛感しました。勉強も思い通りにいかず前期は毎日図書館にこもる毎日でした。しかしその中でも自分なりにモチベーションを上げていき、少しずつ自分の居場所を見つけ、作る努力もしてきました。「住めば都」という言葉の意味を本当に気づかされました。ロンドンは何もないと言えば何もないかもしれませんが、私は十分過ぎるくらい楽しめましたし、本当に信頼できる何でも話せる友人たちに巡り合う事も出来ました。帰国して、自分のキングスでの経験を振り返り、改めて私はどこでもやっていけると感じました。日本にいるとどうしても「日本人としての考え」に気付かないうちになっていたように思えます。全く日本人がいない土地に1年間過ごし、「私自身の考え」で物事を考える事が出来るようになったと思います。また、本当に人は違っているからおもしろいのだなと気づかされました。学んだ事は山ほどありますが、当たり前かもしれませんが人の温かさを感じた1年になりました。また世界でも教育水準が高いと言われているカナダの大学に1年間だけでも身を置き、自分が本当に勉強したかったことを学べたのは私の中で大きな財産です。毎日たくさんの課題があっても、勉強が楽しいと思えるぐらい内容の濃い授業ばかりでした。本当に私の交換留学にかかわった全ての人、龍谷大学や国際部職員さんそして両親や友人に感謝の気持ちでいっぱいです。これからもっとたくさんの日本人学生が海外に出ていろんな事を学んでほしいです。

 

 

帰国後どう留学経験を生かす予定か

とりあえず、私は4回生という事もあり就活をしないといけないので、就職活動には留学経験を生かせることが出来る非常に良い機会だと思っています。また、交換留学生を含めて留学経験者のために開かれている就職フォーラムにも足を運び、日本だけではなく、海外で得た行動力、考え方、物事に対する姿勢などを生かして、就職活動を行っていきたいと考えています。また、学んだ英語の持続のためにも、私の英語力でも出来る事、例えば京都の観光に訪れた外国人の方に無料で提供するツアーガイドなどにも参加出来たらと思っています。また交換留学に興味を持っている学生への相談など、私の経験を活かしてこれからの学生にもっと海外への興味を向けてもらいたいと思っています。そしていくつかキングスでおもしろいと思ったイベントなのどの企画、運営を国際部の方に手伝っていただきながら出来たらなとも思っています。

 

最後に・・・

いろんな人が言っている事かもしれませんが、交換留学で英語を完璧にすることはできません。交換留学に行きたい理由を英語だけと考えている人にはもう一度見直して欲しいと思っています。もちろん海外に1年間在籍する訳ですし、英語力の向上は見込めるとは思います。しかし4年間海外の大学に行っている学生や長い間住んでいる人達にかなうはずがありません。英語で、または他の言語で何を学びたいかに焦点をおいてほしいと思います。大学にも寄りますし、どれだけの数のクラスを取るかにも異なりますが、私が感じたのは思った以上に英語を話す機会が無いと特に前期は感じました。クラスでのディスカッションの時間はハイレベル過ぎるのでついて行くだけに必死でした。その他の時間では図書館にこもりきりで黙々と課題や予習に追われる毎日です。カナダの大学は特に非常に勉強に力を入れている事もあり、現地の学生でさえ勉強量が多いと嘆いてるぐらいです。なので英語にハンデがある留学生はもちろん倍以上の勉強量が求められます。その中でどれだけ英語を話せるか自分でタイムマネージメントする事も大切ですが、私は何を海外で勉強したいかをしっかり考えてほしいです。上にも書きましたが、かなりの勉強量が求められます。本当に自分が勉強したいと思う内容でないと続けるのが大変だと思います。私はカナダの社会福祉制度や、ソーシャルワークの分野に興味があったのでその授業を中心的に取りました。内容もより専門的になるため、大変ですが興味があったことなので勉強は大変でしたが、楽しむことはできました。勉強と遊びのバランスが難しいかもしれませんが渡航前にしっかり準備、勉強をして現地で思いっきり楽しんでほしいと思います。大学最後におもいっきり勉強して、たくさん遊んで充実した1年にしてください。最後まで読んでいただいてありがとうございました。