Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

カルガリー大学
2011年9月号 文学部 R.H

*オリエンテーション*

こちらに来てから初めて英語を長時間聴いたな、と感じた一日でした。

まず驚いたのが、部屋に入るとコーヒーや紅茶などが数種類用意されていました。好きなものを飲みながらオリエンテーションが始まるまで立ち話、というスタイルに「外国」の雰囲気を感じました。それから全体への自己紹介から始まり、周りの人がスラスラと言っているのを聴きながらいろいろ考えていました。こちらでは専攻はないが興味のある分野を言えばいいのか、日本での専攻を言えばいいのかなど考えているうちに、自分の番になりました。何を言ったのかあまり覚えてないのですが、笑われたことだけは覚えています。しかし印象に残っただろうということで良しとしています。オリエンテーションの内容は気候(特に冬)、学内施設の説明、VISAの話、銀行口座の開設方法など、初めに知っておけば役に立つ内容でした。ただすべて英語なので、今までほとんど日本語の環境だった自分には理解するのにとても苦労しました。その他にも、オリエンテーションを含め、初めの一週間は新入生向けにたくさんのイベントがあります。BBQ、映画鑑賞、IKEA(こちらではアイケアと呼ぶ)でのショッピング、フットボールの試合、仮装大会、寮ごとの初顔合わせミーティングなどです。しかし、僕は友達の紹介で、現地の人(日本に交換留学したカルガリー大卒の人)と知り合うことができ、その人に色々なところに連れて行ってもらったので上のイベントにはあまり参加しませんでした。

*環境*

ここでは寮、学内ジム、図書館について紹介したいと思います。

僕が最初に住んでいた寮は、Rundle Hallという新入生寮です。部屋には個室がなく、ベッドが二つと勉強机、冷蔵庫ぐらいしかありません。トイレと風呂は共同で、キッチンはありません。なので、ここの寮に入っている人はミールプラン(学生証にお金を入れておくシステム)というものに加入しないといけません。これがけっこう高くて、食堂のようなところで一食6~10$かかり、食べられるものもジャンクフードが多いです。あとで理由は書きますが、寮の選択は本当によく考えてから決めることをオススメします。次に、ジムはカルガリーの生徒なら無料で使うことができます。基本的に毎日開いており、平日は朝の6時から夜の11時までやっています。一人で黙々とやっている姿がよく目につきます。土日の昼間はけっこう混んでいて、思い通りにトレーニングできないこともあります。最後に、TFDLという最近できた図書館について、この図書館は5時から24時まで、土曜日は一日中開いています。みっちり勉強というよりコーヒーを飲みながらリラックスして読書する、そんな人向けの図書館だと思います。2階には、小さいですがとても静かな勉強部屋や、プレゼンの練習をする部屋、ミーティングルームなど様々な用途に対応していると思います。コピーも一枚6セントなので日本よりは安くコピーできますが、コピー機が少ないのでいつも並ばないといけません。

(左は、ジムの1階の様子、平日の夜はけっこう空いています。2階にはフィールドトラックもあります。右は、新しい図書館(TFDL)の1階の様子、図書館というよりむしろカフェのような雰囲気です。2階にはオシャレなイスがたくさんあります。)

*一ヶ月目の厳しさ*

留学=楽しい、うらやましい、というイメージを持つ人が多くいると思います。自分もその一人でした。ここでは実際に体験したリアルな話を伝えたいと思います。

僕はリスニングがかなり苦手ということもあり、こちらに来てすぐのころは相手の言っていることが全くわからない、相手の言っていることがわからないから何を言えばいいのかわからない、などとても苦労しました。さらに、ルームメイトがおらず寮の部屋でも話し相手がいない、ラウンジのようなところでもすでにグループが出来上がっていて、一言声をかけるだけで終わり、友達がほとんどできず孤独でした。それに新入生寮なので毎日お祭り騒ぎで、夜中まで笛を鳴らされる日も多く、毎日寝ても1時間ごとに目が覚めてしまうような生活が始めの1週間ほど続きました。しかし、言おうと思っても相手が聴こうとしないので無駄でした。日本でここまで悩んだこともなく、自由にアグレッシブに生きていた自分が、ここまで臆病になるとは思ってもみませんでした。そんなときに、JSA(日本のことが好きな人が集まるサークル)の会長さんと出会いました。会長や会長の友達に助けてもらいながら寮を変えることができ、上述したミールプランをキャンセルして今では自炊をしています。ルームメイトも3人いるのでこれからが楽しみです。さらにいろいろな人と出会うきっかけもくれて、今ではたくさん友達ができて名前を覚えるのに苦労しています(笑)。先日、JSAの顔合わせパーティーがあり、そこで日本人代表として挨拶をさせてもらいました。英語ということで挨拶前は緊張していたのですが、日本にいた時のような元気さと笑顔をもって出来たので、言葉より気持ちがみんなに伝わったと思います。周りの人より少しスタートが遅れましたが、これからも自分のペースで限られた時間を精一杯楽しみたいと思います。

(マイクがなく人が多かったので、必死に挨拶をしています。)