Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2018年5月号 国際学部 T.S

【この留学を振り返って】

この留学において一番の収穫は、フィンランドメソッドを通じて教育とは何か、どうあるべきかという命題に自分なりの考えをもって取り組めたことだと思います。フィンランドと言えばOECDが各国の子どもの学習到達度を調査するPISAテストにおいて詰め込みという教育法を排除しながらも、常に高い水準を保ち続けていることで日本のメディアでも多く取り上げられました。実際こういった情報からフィンランドメソッドに興味を持ちUEFへの留学に踏み切ったのですが、現地の小学校の授業を見学し、講義内容を自分の中で消化し、文献などを考察する中でそういった数字以上に重要なことに目が行くようになりました。一人一人の自主性を重んじ、子どもの生活の時間にゆとりを持たせ、彼らが将来本当に必要とされる能力を鍛える。どれも日本の教育現場に欠落している物です。決して日本の教育を悪い物と言いたいわけではありません。それでもこの国と日本の教育の間には大きな違いがあり、それこそが国民の幸福度の違いを招いているのではないかと思います。

またこの国ではLanguage Café の活動を通じて、自分が講義内や授業見学の際に学んだ教育方法を実践することができました。Konnichiwaが何なのかもよくわかっていない事も少なくない外国人に英語で日本語を教えるのは簡単ではなかったですが、秋と春を通じて計10回のレクチャーを開催しました。トピック選びという根本的な部分から苦戦したりもしましたが、本当にいい経験でした。

【帰国後どう留学経験を活かす予定か】

教育に興味があってフィンランドに来た自分ですが、教師になりたいという目標はなく、将来やりたいこと自体は明確になって来たのですが、それをするためにどの道を歩めばいいのかわからないというのが現状です。なのでとりあえずは引き続きフィンランド教育に関して勉強したいと思っています。フィンランドメソッドを日本の教育現場にアジャストさせるときに何が必要なのかといった、日本に持ち帰るからこそ見えてくる新しいテーマを自分の中で設定し、学びを深められればと思います。

また、フィンランドで学んだ事をより多くの人に広めたいと思っています。今自分が思い描いていることは到底一人では達成のしようがないことです。ただ、どうも出会いの運が強いらしく、これまで色々な人に助けられてきました。これからもたくさんの素晴らしい人達と出会っていくと確信しています。その人達に自分の留学中の経験を可能な限り伝えて、自分の夢を叶えるお手伝いをしていただければと思っています。

の留学が終わることで、やっとスタートラインに立てると思っています。フィンランドでたくさんの事を学び経験しました。これからはよりアクティブに、より自発的に行動していき、インプットとアウトプットの両面から楽しい人生を歩めればと思います。