Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2018年11月号 国際学部 Y.N

環境について

私が住んでいる町ヨエンスーは、どちらかというと田舎のほうで、街中には私たち日本人の学生が思い描くような遊ぶ場所がありません。冬が近づくにつれ、日照時間も1日当たりおよそ5分ずつ短くなり、夕方5時以降に外に出ていることは少ないです。11月26日現在、日の出が午前8時48分、日の入りが午後2時45分と、日本と比べるとかなり日照時間が短いです。しかし、屋内にいる時間が長い分、勉強や自分のやりたいことにかなりの時間を割くことができます。また、街並みはとてもシンプルで自然豊かなので、毎日美しい木々と川を横目に見ながら通学しています。

大学は構内がきれいに整備されていて、建物の中はどこも暖かく、コートなしで快適に過ごすことができます。様々な大きさの講義室に加えて、土足で寝転ぶことができる幅広の長いソファや、100台近いパソコンが設置してある図書館も魅力の一つです。図書館では、パソコンが利用できることはもちろん、豊富な分野の蔵書、友達とディスカッションができるスペース、そして一人で学習に集中するためのスペースが設けてあり、課題をするのにもってこいです。

私が一番ありがたいと感じている大学内の施設は、なんといっても食堂です。以前にも書いたと思いますが、およそ2ユーロ(260円)で好きなだけ料理をお皿に盛ることができます。一人暮らしをするのが初めてで、料理もほとんどしなかった私にとって、このサービスは非常に貴重で、野菜を摂るよい機会です。


 

フラットメイトについて

私が住んでいるフラットには私の他に二人の留学生が住んでいて、一人はアメリカ出身のキリスト教徒、もう一人はバングラデシュ出身のイスラム教徒です。二人ともそれぞれの宗教に対して非常にまじめで、夕食を作っている時間などに彼らの宗教の話を聞かせてくれます(私は特に信仰している宗教はありません)。私が所属しているゼミのテーマが宗教全般なので、彼らの話はとても興味深く、勉強になります。アメリカ人のフラットメイトは特に宗教の話をするのが好きで、週に1回、他のクリスチャンを招いて聖書の勉強会を自分の部屋で開催するほどです。私も興味があるので、何回か参加させてもらいました。彼らはどの宗教も信仰していない私でも、快く受け入れてくれました。

またバングラデシュ人のフラットメイトは、毎日夕飯にいろんな種類のスパイスを使ったカレーを作り、たまに食べさせてくれます。これが想像を絶する辛さで、一口ごとに水を飲まないと食べきれないほどです。ただ、辛くて汗をたくさんかくので、食べ終わった後は体がホカホカです。

英語の上達だけでなく、こういった他国の宗教や文化体験が常に身近にあることも交換留学のいいところだと思います。異文化を知り体験することで世界をより具体的に理解し、今後の学習や研究に役立てることができるし、逆に日本の文化を伝える練習にもなります。そうやってお互いの文化と接しているうちに、世界を立体的に考え、また日本の良いところに気づく機会にもなります。

写真はバングラデシュ人のフラットメイトが作ってくれたカレー数種と、アメリカ人のフラットメイトが描いた絵です。