Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2016年4月号 経済学部  D.K

―現地の学生、友人について―

近年、東フィンランド大学はキャンパスの国際化に力を入れています。そのため、ヨーロッパ諸国からはもちろん、アフリカ、南米、そしてアジアなどからも多数の留学生が、この東フィンランド大学に在籍しています。そして、もちろんほとんどの留学生が、他の留学生に対してオープンで、仲良くなることに関して大変積極的なように思います。彼らに話しかけて嫌な顔をされることは、まずほとんどないでしょう。彼らが、母国を離れ、環境もあるいは言語も違う異国の大学で学修する決断を下したことを考えれば、そんなことは当然でしょう。この様な大変グローバルな環境は、外国の学生と触れ合う機会が比較的少ない日本の学生にとってはこの上ないチャンスだと強く認識しています。日本にいる時にはウェブや紙面上からでしか得られなかった外国の情報や文化を、直接、そして生の声として入手出来る、大変貴重な機会なのです。そして、彼らは喜んで自国の事について話してくれます。デリケートと思われるニュースについても、熱心にそして、大変詳しく教えてくれます。ロシアやバルカン諸国、そして中東諸国の友人から彼らの母国の政治や近隣諸国との関係について話を聞けたことは大変貴重な機会でした。ニュースなどで報道される事が実際に起こっているんだな、そしていかにメディアが正確な情報を伝えていないのかということを実感させられる瞬間でした。そして、もちろん逆に他国の留学生から日本のことについて聞かれることも多々あります。時には、とても鋭い質問をされることもあり、その様な質問に的確に、そして正しい情報で答えれない時も少なくありません。そのたびに、日本人として日本の事もちゃんと話せない自分に不甲斐なさを感じます。他国のことを知る前に、まず自国のことを知ることは海外に留学する学生の義務の1つであると強く実感しています。

 

―フィンランドでの食事について―

フィンランド料理と聞いて、まず何を思い浮かべますか?おそらく、多くの日本人は直ぐには思い浮かばないでしょう。実際、ある有名なガイドブックでさえ、”フィンランドを代表する料理はあまりない”と紹介しています。更には、あるフィンランド人の友人も、同じような質問をした時、”これといった料理はないな”と冗談混じりに言っていました。しかし、もちろんフィンランドを代表する料理はたくさんあり、日本人である私にとってはフィンランド人の食に関する嗜好は大変ユニークです。そこで、今月は私が感じたフィンランドの食に関するユニークな一面を幾つか紹介したいと思います。まず最初は、フィンランド人は本当にベリーが大好きということです。フィンランド人はデザートだけではなく、料理にもベリーを多く使います。私が最も驚かされた組み合わせは、ベリーとおかゆの組み合わせです。この様な食べ方は古くから伝わる、フィンランドの伝統的なおかゆの食べ方であるそうで、実際フィンランド人の友人のご祖母様からもご馳走して頂きました。味は想像通りだと思いますが、意外と悪くはないと個人的には思います。そして2つ目は、フィンランド人はライ麦パンやライ麦を使った食品をこよなく愛しているということです。これはおそらく、フィンランドの厳しい気候と深く関係していると思われますが、本当によくフィンランド人が食堂などで、いわゆる一般的な小麦のパンではなく、ライ麦パンを食べているのを見かけます。更には、フィンランドではライ麦はパンだけではなく、黒いライ麦ドリンクやフィンランドのイースターの定番デザート、マンミという真っ黒なデザートなど、食品などにも使用されています。少し、ライ麦パンには独特の酸味がありますが、普通のパンよりも安くまた、栄養価も高いので、私もたまに購入しています。そして最後は、フィンランド人はソーセージやハムといった食肉加工品をよく食べるということです。おそらく、これも伝統的なもので、歴史や風土と関係があると思うのですが、明らかに日本人よりも食肉加工品の消費量は多いです。そのためか、スーパーなどで売られているソーセージやハム、サラミなどの種類は多く、日本では中々口にできないような大変珍しい商品も多くあります。なので、フィンランドにくる機会がある人には是非ともこの様な珍しい商品にトライして欲しいと思います。