Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2014年12月号 法学部 N.S

【治安、危険に感じたこと、トラブルについて】

フィンランドの治安、トラブルについては、悲観的な意見を聞いたことがありませんでしたが、確かに治安に関して危機を持ったことは前期をとおして皆無でした。自分は一度、校内か校外かも分からない状態で財布を落としたことがありますが、次の日にはカード類や現金、全て無傷で手元に戻ってきました。次からもっと気を引き締める、と心に誓うと同時に、自分の留学先がフィンランドであったことに改めて感謝した瞬間でもあります。

また、自転車の盗難はよくあると聞いています。実質1年弱の留学生活の中、自分の自転車を新品で購入する生徒は少ないと見受けていますが、移動のツールの根幹であるため、自転車が盗難されることは経済的にも実質的にもダメージがあります。例え少しでも目を離す時はチェーンを掛けるなど、折り返し地点で気が緩んできた現在、今一度見直さなければならないかも知れません。

治安は確かにいいですが、近日15時代には既に日は落ち真っ暗な状態で、中心街も19時辺りにはめっきり人が減り、夜にはひと一人見当たらないことも少なくありません。人通りの少ない夜道は例えどんな国であっても、無闇に出歩くことは避けた方が賢明かも知れないと思いました。

 

【前期の総括】

早くも留学も折り返し地点になりました。一日一日は比較的にゆったりとしているのに、ひと月ひと月がとても早く過ぎていき、今この場で年末を過ごしていることが奇妙に感じられる程で、正に長かったようで短かった、という心情です。

大学の講義、あるいはそれにおける課題については、自分の語学力を恨めしく思いながらもやれるだけのことはやった心持ちでいます。自分は留学する目的の中で、英語を重要視していませんでした。けれど、英語を学ぶ以前に、前期の間に関わり優しく声を掛けてくれた、あるいは激励してくれたこの地で知り合った人たちに述べる感謝の言葉すら上手く出てこないことは、悔しい以外の何物でもありません。自分の国の外での生活において、英語がいかにインポータントか、当たり前だと言われてしまいそうですが、身を以て痛感しました。

前期知り合った人たちの中で、1セメスターのみで12月を以て帰国してしまった人も少なくありません。次のセメスターでまた出会いがあるのも分かっていますが、短い時間であっても人間関係を構築するには十分であったという認識や、また自分が帰国する瞬間を想像し重ね合わせてしまったりと、情緒的になってしまう期間でした。自国が恋しくないと言えば嘘になりますが、帰る瞬間にはこの国あるいはこの国で出会った人たちが恋しくなるであろうことは、今からでも安易に想像できます。