Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2014年10月号 経済学部 T.S

【環境について】

私は交換留学生の多くが利用しているElliの宿舎ではなく、PKOが提供しているリバーサイドという宿舎に住んでいます。中心街に位置するこの宿舎は目の前には大きなスーパーがあり、学校からも近いなど、大変便利なところにあります。ホテルだった部屋をそのまま宿舎として再活用しているため、部屋は非常に狭く、隣にはルームメイトのベッドが並んでいます。宿舎の中にプライベートな空間はありません。部屋の照明は暗く、机は1部屋に1つしかないので勉強をする際はよく図書館を活用しています。毎週末にパーティーがあり、ここに住んでいない人も遊びに来るので、夜は騒がしくなることが多いです。一人で静かに過ごしたい時にはこの環境にうんざりすることもありますが、キッチンに行けばいつでも誰かと話すことができ、また、様々な人と知り合うことができるこの宿舎は、留学の経験として非常に良いものだと感じています。

10月の半ばに雪が降ってから(初雪は9月でした)、気温が零度以下になることが増えました。また、10月26日午前3時にサマータイムが終わりフィンランドの公的な時間が-1時間変更されました。日本でも1948年から1951年の間に導入されていたようですが、現在の日本にはない習慣だったので不思議な感覚でした。ヨーロッパではサマータイムは当たり前らしく、周囲の友人は慣れているようでした。

 

【フィンランドのエコ事情】

フィンランドのほとんどのスーパーには自動リサイクル回収ボックスがあります。ペットボトルや缶、瓶をラベルをつけたままコンベアにのせると、機械が読み取り、容器分の金額(大きさや材質によって0.1~0.4ユーロ)の金券を得ることができます。そのような制度もあってか、町で空き缶などが落ちているのをフィンランドに来てから見たことがありません。

野菜や果物等の購入方法も日本とは異なり、量り売りが主流です。全ての商品の札には㎏当たりの金額と番号が表示されています。自分の購入したい分だけとり量りにのせ、札に書かれてある番号を選択すると、購入する分だけの商品の金額が印刷されたシールが出てきます。この仕組みによって必要な分だけ選ぶことができます。そして、もちろん、スーパーのビニール袋は有料なので、エコバックやビニール袋を携帯している人が多いようです。

また、郵便ポストに“Ei mainoksia, Kiitos(広告は結構です、ありがとう)”といった紙を貼っている家をよく見かけます。こうすると本当に広告が入らなくなるのだそうです。

このようにフィンランドでは、消費者へのインセンティブを上手く利用しながら環境に優しい国づくりがなされ、そして合理的に必要なものだけを購入し無駄を省くというライフスタイルが人々に浸透しているように感じました。