Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2012年9月号 文学部 M.A

◎オリエンテーションについて

オリエンテーションは9月3,4,5の3日間行われました。初日は何かの不手際で開始が1時間ほど遅れるというアクシデントがありましたが、それでも説明が終わるたびに質疑応答が行われ、活発的な意見交換が行われていました。この3日間で大学の説明、授業登録のやり方、フィンランド・ヨエンスーの豆知識、注意すべきことなど様々なことを教わります。授業の取り方が独特なので、初日にはその点を特に念入りに話していました。

ヨエンスーの主な交通手段である自転車のことについても説明を受けました。ほんの少しの間だけでも自転車から目を離すときには鍵をかけるように、と繰り返し注意されていました。今年は自転車の数が全体的に足りなくて、警察署で行われる自転車の販売会の案内もありました。

フィンランドの冬は想像以上に暗いようで、ヘルスケアや、鬱になった時の対処法も紹介されました。特に、「周りにはあなたと同じような環境にいる人たちがたくさんいるのだから、一人で抱え込まないで周りに相談してみてください」という言葉が印象に残っています。

会場全体の雰囲気はかた苦しくなく、和やかにスケジュールが進められていきます。担当者からの問いかけに対して学生がジョークで答えるなど、ヨーロッパの方々の英語力の高さもかいまみれました。

 

◎環境について

東フィンランド大学はとても広く、校舎と校舎の間を自転車で移動できます。ほとんど全ての校舎が似たような色や形になっているので、慣れないうちは迷います。

フィンランドは図書館が充実していることで有名ですが、東フィンランド大学も例外ではなく、とても充実しています。フィンランド語の本が充実しているのはもとより、英語で書かれた本も多数貯蔵されています。IT技術の普及が進んでいて、本の貸し借りや返却はほとんどすべて機械で行われます。貸出期間も長く、教材として使用される本は2週間ですが、その他の本は4週間借りることができます。学校の近くにもう一つヨエンスーの図書館があり、そこに行けば日本語の本も借りられます。

学生に対する食事サービスが手厚く、2.2ユーロでお腹一杯食べられます。この値段でお腹一杯になれるのは学食だけ、とフィンランドの学生さんが言っていました。食堂は一般の方も利用でき、ベビーカーを押した母親や、小さな子供を連れた親子ずれなど、学生以外の姿もよく見かけます。

 

◎フィンランドについて

日本での梅雨は夏の前にありますが、フィンランドでは冬の前にあり、今はよく雨が降っています。といっても日本のように1日中降り続けるということは少なく、主に朝と夜に降っています。雨が降るたびに少しずつ寒くなっているので、確実に冬が近づいてきていると実感します。「雨が続いた後に雪が降って冬が始まるから、まるで夏が過ぎるのを惜しんでいるように感じるんだ。」とフィンランドの方が仰っていました。

自然が豊かなフィンランドではキノコの種類が豊富にあります。沼の中に生えているものや独特な色をしているもの、外国から取り寄せられたものなど様々な種類のキノコを目にすることができます。市場やスーパーなどではもちろんのこと、道端にもたくさんのキノコが生えています。ただ、ほとんどのキノコには毒があるので食用には向きません。図書館や本屋にはキノコの分類図鑑がおいてあるので、運が良ければ食べれるキノコに出会えるかもしれません。フィンランドの方は本当にキノコが好きなようで、山に行った際には自分のお気に入りのキノコを探して発見するようです。

また、フィンランドには日本のコンビニエンスストアのように24時間開いている店は町に1軒しかなく、たいていの店は6時には閉まります。土曜日や日曜日になると3時や5時には店が閉まるので注意が必要です。