Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2012年4月号 文学部 K.F

留学生活を振り返って

8月30日から始まったヨエンスーでの生活も残すところあと18日。マンスリーレポートも今回が最後。時間の早さと残酷さを痛感する今日この頃であります。さて、留学生活を振り返るのですが、いざ振り返ってみるととても濃厚な10カ月だったと思います。国や文化を超えて交流することはとても新鮮で、これまでネットや本で得た知識とは全く別物です。ヨエンスーにはエラスムス(ヨーロッパからの留学生)、中東、アフリカからの留学生も多くいるため、文化交流にはもってこいだったと思います。中でもCultural Festivalはとても良い思い出です。様々な国が自国文化の紹介、料理の試食会を行いました。以前にも書いたと思いますが、この祭りは我々日本人が先陣を切り始めたものです。それを皮切りにフランス、イタリア、ロシア、トルコ、スペイン、ベトナム、イランの国々が同様の祭りを開いてくれました。また、私にとってはアパートのサウナも大事な文化交流の場でした。そこでは様々な国のジョーク、フィンランド流サウナの入り方、教育、レイシスト、イランの核開発についての話をしました。ジョークはとても面白く、サウナは雪にダイブ、教育がレイシストを産み出し、核についてはイラン人が政府について一喝、と多くのことを学びました。同じことを以前のリポートにも書いている気がしてならないのですが、同じことを書くということはそれだけ印象深かったのだと自分でも思います。もちろん、このほかにも書けることはたくさんあります。フィンランドの自然、オーロラ、ヨーロッパ1人旅、冬の厳しさ、白夜などなど。しかし、私はどうしても交流を選び書いてしまう。別に自然が嫌いというわけではない。田舎で育っているので、寧ろ自然が好きだと自分では思っているのです。それに比べ、私は人との交流をするのが苦手で、どちらかといえば避ける傾向にある。でも、このように人との交流を書いているんだから、心の奥底ではそれが大切なことだと思っているのかもしれません。色々ありましたが、1つだけ確かなことが言えます。フィンランドに来てよかったということです。

 

帰国後の予定

留学する以前は漠然と高校の英語教師になりたいと思っていましたが、こちらの学生に日本語を教えているうちに日本語教師にもなりたいと思うようになりました。なぜかと申しますと、日本語や日本文化を別の角度から見ることができると思ったからです。こちらで日本語を教えているととんでもない質問を受けることがあるからです。例えば、「お元気ですか」の「お」と「ご乗車」の「ご」の違いを聞かれた時は頭の中が?になりました。質問をしてきたロシア人は「お」が単数で「ご」が複数?と聞いてきましたが日本語に単複の区別がないので違うとは言えましたが、説明ができないのです。調べてみると、原則として、和語(訓読みする言葉)には「お」を、漢語(音読みする言葉)には「ご」を付けるそうです。もちろん例外はありますが。このように普段なんとなく使用している日本語を感覚的でなく文法的に見ることが面白いと感じたため日本語を学んでみたいと思うようになりました。

 

最後に

これから留学する学生に。留学生活はすべてが新鮮です。新鮮とは言っても全てが素晴らしいものではありません。その中にはもちろん受け入れがたいものや嫌いな物があります。それらから目を逸らさず果敢に受け入れようとしてみてください。おそらくストレスがたまり、カルチャーショックになるでしょう。しかし、それらを理解しようとすればするほど自分の行動や考えに変化が生じ、人としての器が大きくなっていくと思います。必死で勉強してください。また、それと同じぐらい遊び、留学生活を謳歌してください。それらを含めたすべての経験が今後の人生の指針となってくれることだろう、、、と思っています。そして感謝の気持ちを忘れないでください。ありがとう。 ~実るほど頭の垂れる稲穂かな~