Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

デュースブルグエッセン大学
2018年4月号 文学部 K.E

オリエンテーションについて

ドイツへ来て、オリエンテーションのようなものは特になかった。龍谷大学からは3人が交換留学生として派遣されたが、それぞれのバディが空港での出迎えから銀行口座開設まで全てにおいて個別に対応してくれるため、大学からの指示等(オリエンテーション等)はほとんどなかった。あったとしても、期日までに特定の金額を特定の銀行口座に支払うよう指示を受けるか、学生寮を担当する部署へ行くよう指示されることぐらいであろう。オリエンテーションではないが、数回ウェルカムパーティーのようなものが大学主催で開催される。いろんな人と知り合うことができるため、たとえ言語ができなくとも、臆することなく飛び込んでみるべきだと感じた。私もDuisburgのパーティーには全て参加した。

 

1ヶ月住んで感じたこと

実際に1ヶ月間住んでみて、一番衝撃を受けたのが、私が住むことになった学生寮だった。

私は現地時間4月4日16時にドイツに到着した。日本では毎日ドイツ語を勉強していたわけではなかったため、現地での勉強ではリスニング等に苦戦しながら授業を受けるのだろうとわかっていた。そういう覚悟もあってか、たいした不安もなく「これから毎日必死にやるしか他にない」という気持ちでドイツに入国した。私のバディはとても親切で、わからないことや今の私一人ではできないようなこと(銀行口座開設等)を手伝ってもらった。順調にいき安心感もあったが、私が1年間住む学生寮を見たとき、絶望した。

私の学生寮はとにかく汚かった。ルームメイトの水タバコの匂い、何日も掃除されていない共同スペースの床、窓ガラスにヒビが入り、コンセントも壊れ、さらには部屋の照明もない。日本に帰りたいとふと思ってしまった。ここに住んでいけるのか。私のバディの第一声も「汚い」だった。私以外のすべての交換留学生(他大学も含む)は私とは違う学生寮に集中していた。そのため、最初は何をすべきか全くわからず、孤独を感じながら、スーパーマーケットへ毎日行き、日用品を買いながら生活していた。しかし住めば都。シャワーやトイレ、キッチン(最初は全て私が掃除をした)にも慣れ、ヨルダン人のルームメイトも親切で、1年間生活できると確信している。幸運なことに、私の寮には私以外に日本人がいない。ドイツ語を話すしかない環境に置かれていることは、この上もない幸せである。

学生寮は自分だけの空間ではない。当たり前だが、他人の空間でもある。日本とは違う環境の中で、受け入れ難い状況も十分考えられるが、それをどのように受け入れていき、自分が不自由なく生活できる環境に自分から作り上げていくかが重要だと感じた。私の場合、掃除だった。