Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

デュースブルグエッセン大学
2014年1月号 社会学部 A.F

現地の学生・友人について

留学先でできた友人の数は多くありません。彼らはドイツ語クラスの仲間で、ほとんどは日本人です。おそらくここで求められているのは日本人以外の友人についてだと思われるので、今回彼等には触れないでおこうと思います。

留学先での友人作りはクラスメイト以外ですと、バディと知り合い、そこから関係を広めていく事が多いと思われます。パーティーはよく開かれるので行ってみると多くの人に出会えます。渡航してすぐのころは私もいくつか参加させてもらいました。しかし、しばらくして私は人との交流が負担に感じるようになり、1ヶ月以上ふさぎ込んでいました。まだ周囲との繋がりがほとんどない状態で人との交流を拒否したので、現状はたくさんの友人に囲まれた生活とは程遠いものになっています。ホームシックの一種だと認識していますが、常に見知らぬ人ばかりでかつ外国語でしか意思の疎通が図れない空間に居続けるのですから、多少はしょうがないと思います。どうやら私はアクティブに友人作りをしていくのには向いていないということです。また積極的に交友関係を深めようと取り組んだ結果、妙な誤解を生んでしまいお互いに不愉快な思いをした事もありました。

友人は多くありませんが、現状に異存はありません。自分と他者との関係ですから、自分に合った人間関係の築き方、状態であった方が何よりも望ましいです。


自由テーマ:言葉について2

4月に言葉をテーマにレポートを書きました。今回はそれを振り返りつつ、自分が現時点で言葉について思う事を書いていきます。

以前のレポートでも書きましたがドイツという国は英語で基本的には生活していけます。ただ、1年間もドイツ語に囲まれて生活すると、自然と言葉を少しずつ理解するようになります。赤ちゃんが言葉を覚えていくのと似たようなものです。そこで気づくのはドイツ語話者の発音、訛りの多様性です。エッセン及びルール地方は外国人の多い地域です。そのため彼らの言葉には多様な訛り方があります。ちょっと聞いただけではアラビア語のようでもよく聞くとドイツ語だったり、イタリア語のようだったり、また一方では教科書のCDのような発音も耳にします。ミュンヘンに行ったときは南部訛りのドイツ語も耳にしました。

ここで感じられるのは完璧な言語話者というものへの疑問です。私は母語の日本語が関西弁に訛っています。母語ですら訛りのない完璧なアクセントではないのです。そしてそれは問題なのでしょうか。

外国語と日本語には多く相違点が見られ、習得に苦労します。ドイツ語を完璧に習得し、話そうと固執するあまりに、苦痛を感じてしまう事もあるでしょう。しかし言葉というものは人間が書き、話す事によって成立します。人間に多様性が認められるように言語にも多様性があります。さらに言えば生まれたばかりの赤ちゃんがいきなり言葉を発する事はありません。

言語習得には時間がかかるのは当然ですし、アクセントが他と異なるのもまた当然のことです。必要以上に固執したり焦ったりせずに言葉と付き合っていく方が楽しいです。社会に身を置く以上、言葉に触れないで生活する事は出来ないのです。わざわざ辛い方を選ぶ必要はありません。