龍谷大学グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

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デュースブルグエッセン大学マンスリーレポート

デュースブルグエッセン大学

2012年5月号 文学部 O.J

レポート作成文学部 O.J

 *授業について


ドイツ語のGrammatikの授業を受講しています。これは文法自体ももちろんですが、日本でドイツ語文法の学習をした人間にとっては、「ドイツにおけるドイツ語による外国人のためのドイツ語教授法」を学ぶことになるかと思います。例えば日本では有名な「1格、2格、3格、4格」はそれぞれNominativ、Genetiv、Dativ、Akksativと呼ばれます。表(Tabelle)の順番も違ってきて、Nom.、Dat.、Akk.、Gen.の順番の表記が一般的のように思います。この授業の教科書は「Übungsgrammatik für die Grundstufe」(Friedrich Clamer、 Erhard G. Heilmann著)というテキスト中心のものですが、10ユーロと比較的安く、書き込み式の練習問題も多いので、良書かと思います。この教科書のシリーズは初級だけでなく、中級(Mittelstufe)用のものもあります。日本でもおそらくネット書店であれば送料もかからず注文可能かと思われるので、このような教科書を日本にいるうちに終わらせておくとこちらの授業に馴染みやすいかと思います。こういったドイツ語書籍の実物を確認したい場合、京都鴨川沿いにあるゲーテ・インスティトゥートの図書館や、大谷大学近くの洋書店、至誠堂書店などに置いてある可能性もあります。
またAussspracetraningというブロックゼミナール(毎週あるのではなく予め決められた日に比較的長時間開講する授業)もとっています。これはドイツ語の発声法の授業といえ、音韻論みたいなものです。例えばumfahrenという動詞がありますが、umにアクセントがあると分離動詞(trennbare Verben)となり、「(乗り物をぶつけて)Akk.を倒す」という意味になり、fahにアクセントがあると「Akk.を(乗り物で)迂回する、よけて通る/Akk.の周囲を回る」という意味になります。こういった違いは、分離動詞においては、分離前綴りであるaus-とかein-とかにアクセントがあり、非分離動詞においては、非分離前綴りのbe-とかer-にはアクセントがなくて次の母音にアクセントがくる、という文法法則によって聞き分けられています。ここでは、um-という前綴りは、分離・非分離どちらにも用いられるというのが難しいところです。ほかにdurch-、über-などの前綴りでもこの問題が発生してきます。こういった発音に関しての諸問題を学習できるという意味で、よい授業と思います。講師はとても丁寧に説明してくれました。

 

*カルチャーショックについて

何の情報もなしにドイツに来るのは不安だったので、日本にいるうちに文化の違いについてはある程度リサーチしました。ドアを開けるとき、後に続く人がいればドアを手で押さえて開けたままにする、寮など鍵付きの扉の明け方が少々複雑である、スーパーマーケットのレジ(Kasse)では店員と必ず挨拶を交わし、会計の終わった品物を自分で持ってきた袋にすかさず詰め込む、日用品や衣料品のサイズが基本的に大きい、などなど。
ほかに日本と違うのは、家には土足で入る、エレベーター(Aufzug)に閉めるボタンがないことが多い、洗濯物は基本的に陰干し、算用数字の書き方が違う(1と7が特徴的)、日付の表記法が違う(アメリカとも違って日、月、年の順)、日曜日と祝日は飲食店を除きほとんどすべての店が閉まっている、祝日が違う(キリスト教由来の移動祝祭日が多く、特に復活祭の時期に注意)、コンセントの形状が違う(Cタイプ)、シャープペンシルでなく青色のボールペンやゲルインクボールペンを使う、ケバブやカリーヴルストなどのインビス(軽食屋)を除くと外食の値段が高い(サービス料が大きい)、などあります。
交通機関は自動改札にあたるものはなく、切符を買わずとも乗車できるものが多いです。しかし検閲があるので、無賃乗車は諸刃の剣です。その検閲に遭遇する確率は、ドイツでの地下鉄に当たるU-BahnやTram、バスでは少なく、日本でのJRに当たるDetusch Bahn(略称DB)では比較的多い、という印象です。むろん学生は新規ゼメスター(学期)開始にあたり納入したお金で、NRW州の近距離交通(Nahverkehr)の2等車に有効なSemester Ticketと呼ばれるカードを支給されます。そのためNRW州での移動に際しては、これを携帯しておき、検閲の際に提示すればなにも問題はありません。なお、RE(レギオナールエクスプレス、地域内快速列車)やRBにはこのカードが有効なのですが、ICE(インターシティエクスプレス)、IC、EC(オイロシティ)といった都市間„高速“鉄道には乗ることはできないので注意が必要です。非常に便利なのですが、このカードを忘れたときは気が気ではなくなるので、財布に入れ常に携帯するのがよいでしょう。
以上、細かい点は異なるところもあり、最初は戸惑いもするのですが、総じていうと、日本とそんなには習慣は変わらないといえます。
一番の驚きといえば、日出から日没までの時間が長いということです。これは事前になんとなく意識してはいましたが、本当に午後十時近くまで外が明るいということを体験したとき、本当に日本からだいぶ離れたところに来たんだなと実感しました。ドイツ人の地理上の認識としても、こちらでの世界地図の表記の通り、日本がどこにあるかといえばやはり世界の端、「極東」にあると思っているようです。
天候について言えば、四月はとくに気候変動が激しく、曇りや雨も多かったので、折り畳み傘は欠かせませんでした。またドイツでは、たとえ日中暑くとも太陽が出なくなると少々寒くなるので、体温調節用の軽いジャケットは必須かと思われます。
 
*日本でのドイツ語の勉強について

 

日本人にとって、ドイツ語を習得するのは容易ではないといえます。ある言葉が男性・中世・女性名詞であるか判断するのも困難なうえ、ばら(Rose)や赤い(rot)などに現れるr(歯茎ふるえ音といって、日本語にない発音)などの子音(Konsonant)の発音も難解です。日本語とドイツ語は言語的にかなり離れているので、英語を始めとするヨーロッパ言語が母語の人たちと比べ、三倍とか五倍、あるいはそれ以上の勉強時間が必要だとも言われます。そのため、日本でのドイツ語の勉強がこちらでの生活にとって非常に重要なのは言うまでもないですが、とくにどういうことを重点的に勉強しておけばいいのか、一つの提案を書きます。
まず、本当に基本的なことですが、知っている単語(語彙、Wortschatz)の量を増やしましょう。ドイツ語の単語帳は英語と比べるとそこまで豊富に売られているわけではないですが、何か一冊、その本に載っているすべての単語を知っているし、その単語を使った例文も自由に使える、というところまで暗記してみることを勧めてみます。授業のときや勉強中にわからなかった単語をメモするノートは常に携帯するとよいです。また単語を覚えるとき声に出すと覚えやすいです。辞書を引いてひと通り意味を覚えたら、今度は何も見ずに頭の中で短文を作り、実際に言ってみる練習は効果的です。学内で自分がもっともドイツ語の単語を覚えているひとになろう、というくらいの意識は必要です。
ドイツ語の授業を熱心に受け、わからないことがあればすぐに講師に質問する、という習慣も重要です。日本において、日本人がドイツ語を学ぶうえでの困難をもっともよく知っているのはドイツ語の講師だからです。どういう教材や勉強法が効果的なのかについて、相談に乗ってもらったり、わからなかったことを質問したりするとよいと思います。外国語を専門とする大学と違い、龍大にはドイツ語に関する授業はそこまで多くはないので、受けられる授業すべてに参加するとよいと思います。それでも満足できなければ、高価ではありますがゲーテ・インスティテュートなどの学校にも通うとより効果的と思います。
まとめると、大学の授業と自主的な勉強に最大限取り組み、自在に扱える語彙を増やし、文法の知識を極限にまで正確なものにし、機会があるたびに幾度となく作文をするとよいでしょう。口語表現は、ドイツに来て生活していれば自然と覚えまし、発音についても、何度もドイツ人の喋る声を聞いていれば覚えると思いますが、日本語でもドイツ語の各子音・母音について解説した本もあります。事前にこのようなものをよく読み、練習することは大変有益だと思います。発音記号についてもよく勉強しておくと理解も深まりますし、ためになるはずです。身近にドイツ語話者がいるなら、発音をぜひチェックしてもらいましょう。
大学に入ってから第二外国語としてドイツ語の勉強を始めた、という人にとっては、ドイツの大学で授業を受けるにあたり、準備すべき勉強時間が圧倒的に足りないといえます。英語のように中学校、高等学校と勉強してきた言語を話す国に行くわけではないですから、相当な猛勉強が必要と言えます。日本にいるうちにできる、と思ったことは抜かりなくすべてやっておくと、ドイツに来てからの後悔はないかと思います。しっかり勉強して自信のついた方は、自分の専門科目についての語彙と知識を増やしておくとよいです。
語学試験、そしてそれに続く面接を受けるまでの時期、それの結果が発表されず留学が確定しない時期でも、絶対に勉強量は落とさないでください。留学を志望してからは、毎日三時間はドイツ語の勉強に当てることが絶対に必要です。このことは肝に銘じておいて下さい。

 

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