Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

コメンスキー大学人文学部
2013年7月号 国際文化学部 T.K.

試験について

コメニウス大学の試験について授業毎に記述します。試験は授業によって異なり、日本と同様に筆記試験やレポートによる評価が主となりますが、口述試験という日本ではあまり馴染みのない試験方法があるのが特徴です。
Sociolinguistics【筆記試験】

中間・期末試験があり、授業で取り扱った教科書より出題されました。期末には論述問題もありました。

Inter Cultural Communication【出席・授業態度・課題】

授業内活動に重きを置く異文化交流の授業でしたので、試験はありませんでしたが、出席や授業態度、課題の成績の3点により評価されます。

Introduction to the History of Slovakia【口述試験】

冒頭で述べた口述試験です。簡単にいうと、教授と特定の議題について議論します。質疑応答や生徒の口述内容を通して、教授が理解度を査定します。質問に答えるだけでなく自らの意見や見解を述べるためにも議題に対する理解力や考察力が求められます。

Bilingualism【レポート】

期末レポートのみで、授業で取り扱ったトピックから一つ自由に選び、自分の考察をまとめます。A4用紙5 (2000 words)です。テーマの絞り込みに苦労しました。

Hungarian language and its Speakers【レポート】

中間・期末レポートにより評価されます。議題に対しての意見があり、且論理的に述べられているかが問われます。中間レポートはA4用紙5 (2000 words)、期末レポートはA4用紙10 (4000 words)です。

Slovak language course【筆記試験】

文法知識や単語の意味などを問う、理解度を確認するテストです。中学校や高校の英語のテストとあまり変わりないかと思います。

以上、私が受けた試験になります。口述試験以外は日本と別段違いはありませんでした。当然のことながら、レポートでの無断転載・引用は厳禁です。脚注や参考文献リストも必要です。因みに出席に関してですが、いかなる理由があろうとも欠席は2回までというのがこちらの通例のようです。

スロバキア郷土料理

家庭教師ボランティアについて

私は現在ここブラチスラバで開かれている日本語勉強会で日本語教師のボランティアをしています。今回はその勉強会と活動について紹介します。

沿革

スロバキア国内には、日本人学校、および補習校が存在せず、ここブラチスラバにいる子どもたちの日本語での学びは保障されておらず、日本語能力の維持・育成は親の努力に依っています。この日本語勉強会は、そんな日本語を話す子どもたちのために、少しでも「日本語で物事を考え、話す機会を」との主旨で立ち上げられた勉強会です。

活動は1週間に1度。日本語の上達は望めないかもしれないが、それでも、出来得る限りのことを子どもたちにしてやりたい、そんな親の願いもあって続いている会です。

子どもたちとは、日本語を母語とする子、或いは家庭内で日本語を使用する子たちを指し、日本人の子やスロバキア人の子、混血の子もいます。

活動

1週間に1度、参加者宅に集まり、約1時間の間グループ毎に国語の授業を行います。1時間と言っても教師は私一人しかおらず、1グループ20分の3グループに分けて行っている状態です。授業の前後は子供たちと話したり遊んだりしているので約2時間の活動になります。グループは学年毎で分けますが、一人ひとりの到達度が異なるので、そちらも考慮しています。

私は言語教育の分野を専攻しており、これまで学んできた事を肌で感じる事が出来るので、このボランティアはとてもいい勉強になっています。またこちらで働いている子どもたちの父兄の皆様に、移住までの経緯や経験を拝聴する機会もあり、就職を控える身としても非常に参考になります。

今月末を以って留学生活の折り返しとなります。時が過ぎるのは本当に早いです。残りの期間はさらに実りのある留学生活に出来るよう、より一層励んでいく所存です。

帰国する学友たちの送別会