Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

コメンスキー大学人文学部
2017年8月号 国際学部 K.M

『夏休みの旅行について』

 

先月のマンスリーレポートでスロバキア留学には非常に長い夏休み休暇があるという話をしました。そこで今回はその期間にどんな旅行をしたのか、ここではイタリア旅行とスロバキア国内旅行について感想を記します。

 

まず先月のマンスリーレポートで、ちょっこと触れたイタリア旅行について。イタリア、ローマを選んだ理由はバチカン市国に行ってみたいという気持ちがあったからです。ヨーロッパでも人気の観光スポットであるローマやバチカン市国に、観光客が(ピークの八月よりも)少なく、八月と比べて比較的涼しい五月末六月初めに旅行ができるというのはスロバキア留学の一つの魅力だと思います。

 

イタリアに行って驚いたことは、意外にも街の雰囲気がアジアに似ていたということでした。実際に旅行をしてみてほしい都市の一つではありますが、イタリア:ローマでは西洋的な歴史的建造物とアジアの町の雰囲気が融合しているように感じられました。というのも移民が多く流入しているため場所によってはまるでインドのマーケット街にいるような気分になりました。世界史の教科書から想像していたイタリアとは違ったイタリアを見ることができたのもいい経験です。ただローマ法王のお家があるバチカン市国に関してはいい意味でイメージ通りの美しい町でした。(写真を載せておきます。↓よかったら訪れてみてください。)

 

 

もう一つ、スロバキア国内旅行について。実はスロバキアは洞窟が有名で、外の気温が40度近くの夏でも中は氷点下の洞窟があります。「せっかくスロバキアという国に留学しているんだから」ということで、スロバキア人の友達や在スロバキア日本大使館で働いている日本人の方らとスロバキア国内旅行をしました。1泊2日のミニ旅行でしたが、スロバキアはそんなに大きな国ではないので右から左まで横断することができました。洞窟探索や遺跡観光、それから東スロバキアの人たちの暮らしを見ることができ、ある意味貴重な経験ができたと思っています。参考までにスロバキアの東部にある洞窟の写真を載せておきます。よければ、スロバキア人の友達を作って国内旅行もしてみてください。(↓写真)

 

 

『治安、危険を感じたこと、トラブルについて』

 

治安という観点からみるとスロバキアは非常に安定していて平和だと言えると思います。というのは実際に2017年にテロが起きている他のヨーロッパの国と比べての感想です。

 

そもそもスロバキアは日本のように「徴兵制を廃止」しており、軍事に力を入れていません。「ヨーロッパでは近年テロが増えてきているとニュース等で聞くけれども、スロバキアは軍事に力を入れなくても大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、”大丈夫”というのがスロバキアの答えです。今、このマンスリーレポートを読みながらスロバキアへの留学を少しでも考えているのであれば、親族や友達からヨーロッパでのテロの心配をされることもあるかもしれませんが、スロバキア国内でのテロに関しては極めて可能性が低いと考えておいていいでしょう。

 

ヨーロッパのテロに関して興味深いことの一つがどこでテロが起こっているかということです。Google で「ヨーロッパ  テロ  発生国」と検索をかければ一目瞭然ですが、ヨーロッパでテロが起こっているのは主に西側の諸国です。イスラム過激派のテロリストを例に挙げますが、彼らはイスラム教発祥の地から遠く離れた「イギリスやフランスなど」をあえて狙っているように思えます。距離の近い国を攻めずに西側強国を狙うという復讐行為に何かしらの理由があるということが近年のヨーロッパ「テロ」が絶えない一つの理由でしょう。

 

「ヨーロッパ:テロ発生国(2017年8月現在)」

 

イギリス:2015/12/5, 2017/3/22, 2017/5/22, 2017/6/3

ドイツ:2016/7/18, 2016/7/24, 2016/12/19, 2017/07/28

フランス:2015/6/26, 2015/7/15, 2015/11/13, 2016/1/7, 2016/1/11, 2016/6/13, 2016/7/14, 2016/7/26, 2017/10/1

スペイン:2017/08/18

ベルギー:2016/3/22, 2016/8/6, 2017/6/20

オランダ:2015/8/21

スウェーデン:2016/2/17, 2017/4/7

フィンランド:2017/08/19

デンマーク:2016/8/31

 

この現状を踏まえたうえで、かつて徴兵制を廃止し先進的だと称えられたヨーロッパの国々の一部は徴兵制の復活の必要性を唱えています。(個人的に応援してるのであまり悪くは言いたくありませんが)ドイツのメルケル首長やフランスのマクロン大統領も徴兵制の復活について言及しています。この理由の1つにテロ問題があることは間違いありません。その意味で、その標的となっていない(なるほどの影響力をもたない)国であるスロバキアは「安全だ」といえるでしょう。

 

またスロバキアの首都であり留学生が生活することになるブラチスラバというタウンの治安も悪くないです。昼夜を問わず、今まで危険な目にあったことはありません。

 

ちなみに・・・

このように国の治安は決して悪くないものの、寮に住んでいる外国人の「治安」は良くありません。というのもスロバキアはお酒が安いので悪酔いをしてしまうエラスムスの学生が多くいるからです。また寮にクラブが隣接していることもあり、深夜10時〜深夜4時ぐらいまで寮の外で叫びながら大騒ぎしている若者たちもたくさんいます。イイとこもあれば悪いところもあるということですね。