Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

バルセロナ自治大学
2017年6月号 経営学部 R.K

①この留学を振り返って

私は10ヶ月間バルセロナで留学生活を過ごしました。そこではかけがえのない経験ができたと思います。異国の地で勉強すること、男女国籍問わずたくさんの友達ができたこと、異文化に触れられたこと、そして改めて自分自身に向き合えたこと。本当にたくさんの気付きや発見がこの留学生活には溢れていました。

また学校生活では学生たちの主体性が目立っていたました。例えば、教授に対して不満があれば、講義が始まる少し前に何人かの学生が教壇の前に立ち、「この講義の教授にみんなを代表して意見を言おうと思うが反対する人はいますか。また(教授に対して)不満のある人がいれば伝えようと思います。」と学年代表らしき学生がみんなに意思を問い、発言しているのを見て、日本の学生にこんな事ができるのだろうかと感じました。少人数の講義ならまだしも50人以上いる講義で、数人の学生自らが、学びの環境を整え、創っていく。という学生の意識の高さや主体性に驚き、自分を含め日本人に欠けている部分がはっきりと確認できたと思いました。

これは決して日本人より欧米諸国の人が優れている、という話ではありません。日本人には日本人の良さがあり、欧米諸国の人にも欠けている部分があります。それはおそらく、文化の違いにあると思います。日本では「出る杭は打たれる」「空気を読む」という良くも悪くも、周りに迷惑をかけてはいけないというルールのようなものがあります。だからそれに派生して、主張が苦手だったり、個性を発揮できなかったりしているのだろうと思います。

それと比較して、欧米諸国は「みんな違って当たり前」という考えを持っている人が多数で、私の周りのスペインの友達もそうでした。その考えがあるからこそ、タトゥーやピアス、派手な染髪などもそれが個性である。という認識ができ、のびのびと自分自身の個性を発揮し生きていけるのだと思いました。だから、学校生活においても同じで、意見をする事自体に恥ずかしさというものはないのです。しかしその反面、意見の対立は絶えないことはあります。

このように万物に良い点、悪い点は付きものだと思います。私がこのことに気づくのは早かったのか、遅かったのかはわかりませんが「他人を認め合う」ということを知れたこの留学は私のなかで大きな収穫でした。確実にこれからの人間関係に良い影響をもたらすと思います。

②帰国後どう留学経験を活かす予定か

この留学ではたくさんの気付きの他に、たくさんの人との出会いがありました。その全てが私にとってプラスのものだったと思います。私の夢はスペイン語を使ってサッカー関係の仕事をすることです。なので私は現地の大学で勉強することのほかに、課外活動としてバルセロナのクラブチームに所属しサッカーをしていました。私のようにプレイヤーとしてサッカーをしている日本人は以外と多いです。また指導者の人も、プレイヤー同様多いです。なぜなら、スペインはサッカー先進国なので戦術的な情報量や知識が日本より遥かに優れているので海外からのサッカー留学生が多くいます。

だから日本からの留学生のあれこれを世話する留学会社があり、そこで通訳として将来を見据え、お手伝いさせていただいたことはとても貴重な経験でした。それと同時に、言語を使って人と人を繋ぐこと、新しい世界を紹介する楽しさに触れ、こうして私も働きたいと強く思いました。ちょうどその頃、よく慕っていた指導者の方に帰国後のサッカー通訳の仕事のお話を頂きました。不安な気持ちはありましたが、その方のおかげで勇気付けられ受けること決めました。

このように私はバルセロナで自分自身の夢に繋がる貴重な経験をつかむことができました。私はスペイン人以外にも、積極的にサッカー関係者と余暇を使って会ってたくさんお話しました。つまり大事なことは目標があるなら、それに向かって行動し続けることです。また、まだ目標がなくても何かを探し続けることでいずれ見えて来るものだと思います。この留学がなければ、私の夢はもしかしたら違うものに変わっていたのかも知れません。

そして、私は留学中に帰国後の目標ができたので、まずはそれが成功し次に繋がるように努力していきたいと思います。

 

誕生日会に来てくれた友人たち

バルセロナのサッカー選手組のシーズンお疲れ様会