Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

バルセロナ自治大学
2011年9月号 文学部 N.S

las banderas

州旗、国旗、市旗

 1:オリエンテーションについて

オリエンテーションについてですが、留学生に向けてというものは1回しかありませんでした。そこでは、履修登録の話が主でした。留学生向けオリエンテーションはすべてCastillanoで行われます。要所に質疑応答の時間もありました。学校のオリエンテーションはそれくらいで、授業もまだ始まっていない(10月から)ので、あまり忙しくありませんが、少しずつ聴講はするようにしています。学内オリエンテーションよりも、市役所や警察署へ行って、NIEという市民番号を取得しに行かなければならないので、そちらのほうが忙しかったように思えます。特に警察署は、一番初めに行った時は「一日15人まで」(恐らく金曜日だったから)といわれ、断念し、二回目、朝一番のバスに乗っていったとしても13番で、3時間待ちでした。日本のように仕事は速くないので、気長に待つことが大切だと思いました。IWP(inter welcome point=UABの国際部)でも学生証の申請をしなければならないのですが、同じことが言えると思います。あと、語学学校にも行くことにしました。語学学校に行くには、入るための学力テストがあり、そこでレベル1~6に振り分けられます。私はレベル3になりましたが、クラスに人が12人いなければ開講されないそうで、現在6人なので、もしかすると開講されないかも知れません。語学学校は一人580€くらいで、これは、別途支払わなければなりません。けれど、週2回で、2.5時間、2月1日までという、しっかり勉強のできるコースなので、妥当な値段だと思っています。

 

En la fiesta de mercé

人間の塔

2:環境について

まず、住居のVila Universtàriaですが、私は二人部屋を選択しています。同居人はMaríaというアンドラ人の女性です。Vilaと日本のアパートとを比べてしまうと大分古い印象を受けるのは否めません。その上、私の部屋は窓の外に木があって、日陰になっているので、涼しい反面、洗濯物が乾きにくいという難点があります。収納スペースは思っていた以上に多いです。洗濯物ですが、部屋の中に洗濯機はありません。Vilaの中にあるコインランドリーを毎回利用しなければなりません。一回3~3.5€、私の場合、部屋で洗濯物が乾かないため、乾燥までしなければならないので、10分1€。その分の出費は少々痛いでしょう。UABは私が想像していたよりもはるかに広く、Vilaから学部棟までは歩いて15分くらいかかると思われます。UAB内を走るバスもあるそうなので、それを利用するのも手だと思います。UABの中にはレストランや、バル、スーパーなどいろいろお店があります。大学内に鉄道が通っており、それに乗ってBarcelona市街まで行くことができます。鉄道は遅れることがしばしばあります。スペインではよくあることだとよく聞くので、いらいらせずに来る電車に乗るという感覚でいたほうがいいと思います。車内は思っていたよりはきれいだと思います。公衆トイレは場所によっては本当に汚いです。しかし、バルセロナに来る前、多くの人から「スペインでトイレに行くときはお金が必要」と聞いていたのですが、私はいまだに1度もそんなトイレを見ていません。そして、バルセロナの代名詞のようになっているスリの被害にも私はおろか、ほかの人びともまだ遭遇していません。しかし油断は禁物、スリはいろんな手口を使ってくるそうなので、これからも気をつけようと思います。

 

3:sí es sí,no es no.

日本人にとって、質問にはっきりと答えることは少し抵抗があるように思えませんか?控えめな態度をとることが美徳だとされている日本人にとって、大分難しいことだと思いますが、こちらの生活に慣れるには、一つの質問にはっきりと『はい(sí)』か『いいえ(no)』で答えることが必要とされていると思います。スペインについた日、時間の関係で寮にすぐ入れなかったので、友人のEvaの家に泊まらせてもらうことになったときのことです。夕飯を終えて、片付けようと席を立ったとき、Evaのお父さんが私に、「さとみ、ここでは”sí” は “sí”、”no” は “no”.なんだ。はっきりとこたえなさい」といわれました。スペインに来る前、気をつけようと思っていたことだったのでショックでしたが、それから生活していると「はい か いいえ、どっち!?」と聞かれることがよくあります。欲しいなら欲しい、いらないなら、いらないとはっきり言わなければ、こちらの人びとは認めてくれません。はっきり答えているつもりでも、知らず知らずのうちに、síの語尾が上がって、sí?と疑問形のイントネーションになっているらしく、通じないこともしばしばあります。はっきりと答えを出すことに抵抗はありますが、Noと言ったあとに「~だから」と理由を付け加えるのも一つの手段だと思います。20年間生まれ育った日本の常識は簡単には抜けないですが、ここはスペイン、はっきり自己主張してもいいんだという気持ちで臨んだほうが、より楽しめるのだろうなと私は思っています。

catedral de barcelona

バルセロナの教会