Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

オーフス大学
2013年12‐1月号 文学部 S.K

デンマークのクリスマス

オーフス大学では後期のセメスターは9月に始まり、10月の末か11月の始めには全ての授業が終わります。そこからテスト期間に入り遅くとも1月の前半にはテストが終わります。新しい学期は2月から始まるので、冬期休暇は大体一か月から長い人で二か月ぐらいあります。テストといってもwritingのテストなどは早めに提出することもできるので、早くにテストを終わらせて、クリスマス時期は帰国して家で過ごす人が多いです。ヨーロッパではクリスマスは日本と違って家族で過ごすもの、という考え方が一般的です。

私はクリスマス時期から東欧に旅行する計画を立てていたのですが、私が住んでいるゲストハウスのご夫婦が一緒にクリスマスを過ごさないか、と言ってくれたので、旅行の時期を少しずらし、友達と一緒にご夫婦が所有するサマーハウスでクリスマスを過ごさせてもらいました。サマーハウスとは、日本で言う別荘のようなもので、夏の暑い時期はそこで過ごしたりするようです。家とは別にサマーハウスがあるなんてすごいと私が驚いていたら、そのご夫婦はデンマークでは普通だよと言っていて、あらためてデンマークは豊かな国だなと感心しました。デンマークではクリスマスは25日よりも24日がメインのようで、私たちも24日にご夫婦とその息子さんと一緒にディナーを食べました。本来家族だけで過ごすものなのに、私と友達をとても暖かく迎えてくれて、本当に嬉しかったです。

デンマークにはFleaskestegやGløgg、ライスプディングなど様々なクリスマス料理があります。Fleaskestegは皮つきの豚肉をオーブンで焼いたもので、皮がカリカリしていてとても美味しいです。Gløggはホットワインのことで、クリスマス時期になるとデンマークに限らずヨーロッパのいたるところで飲むことができます。ライスプディングはミルク粥に細かくスライスしたアーモンドを混ぜ、チェリーソースをかけたものです。このライスプディングはちょっとしたゲームにも使われます。ライスプディングの中には一つだけスライスされていない一つのアーモンドが隠されており、そのアーモンドを食べあてた人にはプレゼントがもらえます。その人はそのアーモンドを食べずに口の中に残しておき食べあてたことを黙っておきます。そしてみんなが食べ終わった後に自分が食べあてたと発表します。ライスプディングを食べている間は、みんなで誰がアーモンドを食べあてたのかを予想したりしてとても盛り上がります。ほかにも様々なクリスマス料理があり、その日もたくさんの料理が並んでいました。一通り食べた後、私たちはプレゼントゲームをしました。プレゼントゲームはサイコロを使ったゲームで、一人ずつ順番にサイコロを振り、6がでるとあらかじめ用意されたいくつかのプレゼントの中から一つをもらうことが出来ます。そしてすべてのプレゼントが誰かの手に渡ったら、今度は時間を決めて6が出たら他の人のプレゼントを奪っていきます。そして時間切れになった時自分の手元に残ったプレゼントをもらうことができる、というゲームです。時間が決められるとみんなどんどんサイコロを振るスピードが速くなり、とても盛り上がりました。

プレゼントゲームが終わり、談笑していたら、一人ひとりにもう一つプレゼントを用意してるよ、と言っておじさんがツリーの下からプレゼントを取り出しました。プレゼントの中身はポーチとタオルだったのですが、驚いたことにどちらも私の名前が刺繍されてありました。そのご夫婦は自営業で編み物や刺繍などハンドメイドの会社をしているので、その刺繍もおばさんが手作りしてくれたようです。そして友達のプレゼントにも同様に友達の名前が刺繍されてありました。わざわざプレゼントを用意してくれたことだけでも嬉しいのに、名前の刺繍までしてくれてご夫婦の優しさに本当に感動しました。またこんなにやさしい人たちと一緒に暮らすことが出来て、本当に幸せだなと感じました。デンマーク人の家庭にお邪魔して一緒にデンマークのクリスマスを過ごすこという貴重な経験が出来て、とても有意義な時間を過ごすことができました。

留学生活もあっという間に後半に差し掛かりましたが、前半に自分の英語力への自信のなさから自分から積極的に話すことがなかなかできなかった分、後半はその無駄にしてしまった時間を取り返すような気持ちで毎日勉学や交流に励もうと思います。