Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

同済大学
2010年10月号 国際文化学部 Y.I

♦帰国後どう留学経験を生かすか♦

日中の情勢は普段から気にかけるようになりました。その時その時の関係で冷や冷やしたものです。またどちらのメディアの報道もそれに影響された世論も自国寄りなことから、客観的な見方をする必要を感じ自分自身意識するよう心がけようと。

これまで第二の故郷である台湾へは何度も訪れています。この留学で中国語を用いたコミュニケーション手段を得たので、親族とよりお話しするのが楽しみで、きっと大変喜んでくれるかとおもいます。そしてこれからは一人でも気軽に台湾へ行けるようになります!周りに台湾や中国、香港に興味のある友人も多いため、ツアーでなく自由気ままに案内できることを考えるとワクワクします。

海外で生活することの困難は身を持って思い知りました。特にここ中国ではまだまだ外国人への理解が小さいようで。コトバの壁、文化の違い、習慣の違い、現地の人の気質。。。日本に在住している外国人への理解がより高まり、とても身近におもいます。そこで相手が望むなら、身近な感覚で手助けできる存在でありたいです。周りのクラスメイトや中国人(主に若者)はいつも「日本」や「日本人」である私を良いように言ってくれます。私自身も日本のことをとても誇りに思い、そんな素敵な日本のイメージを守りたいしそうあり続けたいので、相応の態度で臨もうと決めました。

また、こちらで様々な考え・ライフスタイルの人を見てきました。日本人として日本の大学に通っている以上、就職活動が待ち構えていますが、焦らず長い目でじっくりやります。

♦この1年を振り返って♦

実は1年間の期間まで猶予があるので日本にいた頃も少しふまえます。

留学の動機は中国語能力を高めたいというもので、それ以外のことは見えず考えず、まさに真面目そのもの。ゆっくり自分と見つめ合ったこともありませんでした。そんな中、中国へ。中国語がんばるぞ!と始めは意気込んで根を詰め、次第にガス欠。勉強勉強。。。で味気なく何かが違う、と疑問を持ち悶々としていました。当時は勉強以外に罪悪感を持っていました。

いっそ好きな事を悔い無くやってやろうという考えに至り……

・食べることが大好きで1元以下のB級(C?)グルメから数百元のおいしいもの、あちらこちらいってみました。苛々している時、食欲を満たすことで嫌なことは一時的に忘れました。最初は一人でご飯を済ますことも度々あり、無心になったりぼんやりしたり。今では親しい仲間や友人、またはクラスメイトとともに食事するのが日課で、大好きで大切な時間の使い方の一つです。

・日本に比べて食材がかなり安い!…ということで料理に手を出しました。日本ではほとんど料理をしたことが無く、こちらで友人に基礎から教えてもらいました(笑) 日本人間でよく利用されているのがクックパッド(http://cookpad.com/)というサイトで便利です。お家に帰ったら家族に手料理を振舞いたいです!

・もともと肥満体形だったのが暴飲暴食と中華三昧でエスカレート。危機感を持ち徐々にダイエット。中国人女性の美しい体型に惚れ惚れしつつ。美容やお洒落に関心を持ちはじめたのもその頃。ついこの間、留学当初からの友人たちと共有の写真をみていると大笑いされてしまいました。要は、留学によって環境が変わり、自分の外見も気にするようになりました。

・読書、動画・テレビ、ゲーム、ショッピングなどの娯楽も精一杯楽しんでみました。

そうこうしている内に、次第に自分の中のもやもやは浄化され納得のいくものが見つかりました。好きな事(やりたい事)をすればするほど、並行して中国語への意欲もますます湧きメリハリがつきました。自分の中で長いこと葛藤を経た末の考え方で、自分自身にとって最適なものだと肯定できます。

それからは、中国語を「勉強」ではなく、「身近なコミュニケーション手段」として捉えられるようになりました。新クラスメイトや現地の中国人と、まだまだ怪しい中国語ですがお喋りしたり討論する毎日が楽しくって。

結果的には「中国語能力を高める」という当初の目的に日々近づいています。そういえば「上海を楽しむ」というサブ動機もあり、そちらも充実しています。どれもこれも周りに支えられながら、自分の核(軸)がしっかりしてきました。

中国には【家にいる時は両親に、外へ出たら友達に頼れ!】といった成語があります。まさに今そんな状態で感謝の気持ちでいっぱいです。帰国後も、大切な仲間へ会いにちょくちょく上海へ顔を出します。上海自体も素敵な街で飽きないかと。

貴重な出会いや体験、嫌な思いしたことも全てひっくるめこちらへ留学させていただけたこと、たくさんの方に心から感謝しております。ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。