Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

台湾師範大学
2011年10月号 国際文化学部 M.N

【授業紹介】

台湾師範大学の授業、付属の語学学校である国語教学中心の授業の両方を受けることができます。私は、過去同じように台湾師範大に交換留学していた友人からのアドバイスを受け、前期の間は大学の受講数を少なめに取り、その分語学学校と言語交換に力を入れる、また後期には逆に大学の受講を増やし、語学学校の授業時間を減らす、という授業の取り方を考えています。前期からスケジュールを詰めて大学の講義を多く取っている友人を見ていると、大学の授業だけで手一杯になり、現地の友人たちとの交流に時間が割けなかったり、言語交換にまで手が回らなかったりと大変そうなので、この方法で良かったなと思います。

語学学校では「普通班」と「密集班」の2つの班から選択することができます。毎日「普通班」では2時間、「密集班」では3時間の授業が行われており、時間帯は自分で選択することができます。お勧めなのは、前期にはこの「密集班」を選択し、みっちりと勉強した後、後期には「普通班」を取るという流れです。後期には、大学の講義に力を入れられるよう、時間帯が重ならないように「普通班」を選択する人が結構いるようです。レベルは、最初のオリエンテーションで行ったテストで分けられますが、クラス移動期間があるので動くことは可能ですし、実際移動している友人も多くいました。

大学の講義では、現地の学生対象に行う授業なので多少レベルは高いので、難しいかと思いますが、現地の友人を作る絶好の機会でもあるので、前期で言語がそこまで上達していないという場合でも受講しておくことを強くお勧めします。聞くところによると、他の留学先では語学学校の授業だけで、大学の授業は受けられないという場合もあるようなので、折角の機会ですし、受講しておく方が良いと思います。

 

【カルチャーショックについて】

 文化的に比較的日本に近いため、カルチャーショックを受けることほとんどないように思います。強いて挙げるなら、交通事情が異なることです。台湾は車優先の社会で、運転が多少荒く、また、原付バイクの数が日本に比べ圧倒的に多いため、外を歩くときには注意が必要です。自転車の感覚で原付バイクが歩道を走っていることもあり、轢かれそうになることもしばしばあります。留学生は食事を夜市で摂ることが多いと思うので、夜道では気を付けてください。しかし、治安はとても良いと思います。友達からぼったくりやひったくりに遭ったという話は聞いたことはありませんし、道を歩いていて物乞いなどに遭遇することもなく、貧富の差を感じることはあまりないと思います。

 また、日本に親しみを持ってくれている人が非常に多いという事にも衝撃を受けました。渡航以前から耳にしてはいましたが、生活していると予想以上にそのように感じる場面が多くあります。街中で日本語を話していると、ものすごく視線を感じることがあります。一挙一動見られていることもあるので、当たり前ですがマナーを守って、日本の印象を悪くしないように努めなければ、と思わされます。

 

【繁体字と簡体字について】

台湾に留学をする上で、今まで勉強してきた簡体字ではなく繁体字を新しく勉強することに抵抗を感じる人は多いと思います。現在、台湾に来てから基本的な単語から覚え直す作業をしていますが、簡体字より繁体字の方が日本語漢字に近いため覚えやすく、すんなり頭に入ってきますし、繁体字を覚えることは何ら苦ではありません。しかし、中国語検定やHSKの対策を考えると、簡体字での勉強も並行して行うべきです。中国語検定の記述式解答では、簡体字の使用を原則としており、また簡体字と繁体字の混用は減点の対象なる恐れもあるようです。具体的な例を挙げると、発音の「発」ですが、日本語漢字だと「発」、簡体字だと「发」、そして繁体字だと「發」というように、似てはいても少しずつ異なっており、書く際に混乱してしまうこともあります。検定等考慮すると、留学中にも簡体字の練習もしておく方が良いのではないかと思います。しかし、慣れてしまえば東京弁と大阪弁の切り替えのように、繁体字と簡体字の切り替えが難なくできるようですので、深く考える必要はないのかもしれません。しかし、意識しておかないと台湾留学中に簡体字を忘れかねないので、多少は気をつけておくべきかと思います。