Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2015年11月号 国際文化学部 M.K

・  授業について

前学期を終え、今学期(9月)にまたクラス分けがあり、教科書のレベルが変わりました。前期に比べて単語の量と文章の量が増え、读写(読み書き)の教科書の内容は少し専門的です。普段私たちが使っている教科書は基本的に“风光汉语”と呼ばれ、ここ上海師範大学の先生たちが作ったオリジナルの教科書を使っています。内容が、馴染みやすい上海の話や若者たちの事情、結婚、社会問題まで幅広くテーマが分かれており、口語の授業では毎回のテーマに沿った討論をします。クラスのレベルや雰囲気にもよりますが、口語の授業は前期より盛り上がるようになりました。私たちのクラスには韓国、インドネシアをはじめ、中東アジア、ヨーロッパまでいろんな国の生徒がいるので、討論を重ねると中国を起点に各国の事情や考え方まで授業プラスαのことを学べるように思えます。また口語の授業以外でも、先生の授業の仕方が一方的でなく、生徒たちに発言の機会を多く与えてくれるので、積極的に発言すればするほど同じ時間でもより多くのことを吸収できると思います。どの生徒も積極的なので黙っているほうが目立ってしまうそんな気がします。

 

・  ネットショッピング淘宝(タオバオ)

中国で今一番流行っていると言っていいほど、知らない人はいないのがネットショッピングの淘宝というサイトです。巨大ITベンチャー企業「アリババ社」が2003年5月より開始したショッピングサイトで、今ではアジア最大級と呼ばれるほど各地に多く展開されています。扱う商品は、アパレル、アクセサリー、電化製品、化粧品、雑貨等で、商品は10億以上と言われ、日本の楽天市場よりも規模的には10倍以上とも言われています。また、出店ショップも世界中から集まっており、日本のユニクロも出店しています。最近のユニクロの報告で、淘宝上の売り上げが中国すべての店舗の実績合計を超えたと述べており、かなりの集客力をみせています。

では、淘宝は普通のネットショッピングとどう違うのでしょうか。一つはクレジット決済を毎回行わず、「支付宝(アリペイ Alipay)」と呼ばれる仮想口座システムを利用する点です。このシステムでは、登録した銀行カードから希望の額を支付宝で管理できます。買い手が商品代金をいったん支付宝に預け、商品に問題があった場合は、返品後に支付宝から代金が返還されます。中国では、クレジットカードのオンライン決済が敬遠されがちなため、売買取引の安全性を提供する支付宝の仕組みが淘宝網利用の拡大につながったと言われています。もう一つは、主にチャットツール「阿里旺旺(アリワンワン)」によって、リアルタイムに商品に対する問い合わせや値引き交渉などが可能な点です。

このようなシステムの導入により、淘宝網は中国人消費者の購買心理や慣習をつかみ、設立後わずか数年で急成長を遂げたのです。(コトバンクより引用;https://kotobank.jp/word/淘宝網-188935)

ですがなんといっても最大の特徴は、価格の安さです。海外の製品もかなりの安い値段で買うことができます。しかし中には安いから質も良くないという商品があるのも事実です。

そして売り手側の出店には費用がかかりません。なので携帯と商品があるだけで商売を始めることができます。また受注した際のシステム手数料などもかかりません。しかし、登録しているストアの中には、個人登録も多く、信用面においては、常に心配がつきまといます。過去、発注後に「在庫が無い」や、「この商品も一緒に買わないと売らない」等、多くのトラブルがあったことも事実です。

 

11月11日中国では双11(シングルの日、別名:買い物の日)と呼ばれ、いろんなものが安くなります。そのタイミングで淘宝も大きなセールをしました。このセールに伴う期間の売り上げは去年の571億元(約1兆1420億円)を超えたった1日で912億元(約1兆8240億円)となりました。中には返品されたものもあるので正確な額ではありませんが、これだけのお金が1日で動いたとなると、中国だけでなく各国の経済に影響を与えたでしょう。

 

わたしはすでに10回近く淘宝で買い物をしましたが、問題はなく全て満足しています。買い手が注意する点はまずレビューを見て慎重に商品を選ぶこと、さらに運送費がかかるものかからないものがあるのでそれも注意です。気に入らなければ返品が可能かなどの表示もあるので細かく見ることが必要だと思います。注文後はどうやって自分の元に届くか、今その商品がどの段階にあるかを細かく教えてくれるので、外国人でも中国の銀行カードがあれば手数料も掛かることなく簡単に買い物ができます。最近では日本で日本のものを淘宝に出品するという商売をする人もいるそうです。安くて便利ですが、安物買いの銭失いにならないことが最大の注意すべき点だと思います。

 

最近買ったもの例:電磁調理器(鍋のプレゼント付き)スーパーで買うと安くて4000円ほどするのが約2000円

バトミントンセット(ラケット×2、羽付き)ものにもよるが平均1000円以上はするのが約460円

冬用パジャマ上下で約1000円(韓国製)