Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2015年10月号 国際文化学部 M.K

・  カルチャーショック

正直言ってショックと言うほど大きなものはありませんでした。中国の中でも発展した都市である上海は交通整備も整っているので生活も不自由なく送ることができます。また以前にも述べたように上海には日本人の駐在の方が多く、日本人街と言われる場所があり日本食も食べることができます。しかしその中でも、日本と同じ感覚でいてはいけない、日頃から注意していることを述べたいと思います。(トイレットペーパーは流せない、水道水は飲めないなどは有名なのでそれ以外を話したいと思います。)

1、      外で食事した後のお会計の際には、自分たちが食べたものと値段が合っているかどうか確認する。

…まず食事した際に気をつけたいのが、箸や布巾を使うのに有料なレストランがあります。これは環境に対しての意識であると考えれば悪いことではありませんし、お金を払わない他に方法がないので仕方ないのですが、有料と知らずに使って最後のお会計の時に思っていた額より少し高いと思うことが何度かありました。サービス料とはまた違った感覚なので、一人40円くらいですが来たばかりの時はあまり慣れませんでした。他に、頼んでないはずの料理が会計に足されて会計が違っていることが時々あります。(逆に食べたのに足されていないことは今までありませんが笑)必ず自分でも確認することが必須です。

2、      フードコートや、ファーストフードなどのお店でも食べたあと自分で片付ける必要がない。

…日本ではこのような場所だと食べたあとのゴミを捨て、元のお店へ皿と盆を返すのが普通ですが、中国では片付ける専用の人がいます。そのままにしてお店を出ていい習慣があるので、マナー違反でもなんでもありません。慣れてしまって日本に一時帰国した際につい片付けるのを忘れそうになりました。笑

3、      地下鉄でも仕事中でもどこでも電話する。

…こっちへ来て一番と言っていいほど驚いたのが、生活水準が比較的高い上海では老若男女、携帯やタブレットを愛用しどこでもイヤホンをつけ画面ばかり見ているということです。中国の電車内では携帯に関してのルールがないので日本では信じられないほど賑やかで、日本とは大きく違った光景が中国の地下鉄内では見られます。また同じく仕事中でも携帯を触るのはタブーではないので、おしゃべりも大好きな中国人はたとえ勤務中でもラフに楽しそうに仕事をしています。中国人だけでなく国の違う人と仕事をする場合、決して日本人基準でなく相手の環境を知ることで、よりいい関係を気付けるのではないかと思います。

 

最後に、言うまでもなくやはり盗難は多いです。また最近は観光客を狙った詐欺も多いと言われています。(私も被害者の一人ですが、、、)自分の荷物は自分で管理し、何をするにしても自己責任だというのが中国で生活して思うようになりました。

 

 

・  中華料理について

中華料理といえば焼き餃子、天津飯などが思い浮かぶと思いますが、留学へ来てびっくりしたのが、気候・歴史・文化背景の違うため地域によって味の特徴が本当に多様なのです。”南谈北咸,东甜西辣”という言葉があるように中国を東西南北で分けると、味の種類が大きく4つに分かれます。

 

北京料理(北)…緯度が高く比較的寒冷な土地なので、寒さを乗り越えれるように、高タンパクを中心とした肉類を、強い火力で調理した料理が中心です。もともと宮廷料理から発達した料理のため、北京ダックのように高級感のある、また見た目が立派な料理が多いのも特徴です。そして水餃子も有名です、焼き餃子は中国で一般的ではありません。内陸に位置しているため、魚介類を含んだ料理は、あまり見られません。

【代表料理】北京ダック、チンジャオロース、水餃子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上海料理(東)…上海は、海に面しているため、魚介類を使った料理が特徴です。また米の生産地としても有名で、粽がおいしいです。そして辛くなく、甘い味付けになっています。なので、上海料理は日本人に食べやすいと言われています。有名なのは小籠包のような小吃と呼ばれる小皿料理がたくさんあります。安くておいしい出店がたくさんあります。ちなみに今の季節は上海蟹の季節ですが、中国人より日本人が上海に来た際に特に好んで蟹を食べるそうです。

【代表料理】上海ガニ、ブタの角煮、小籠包

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四川料理(西)… 一番の特徴は、なんといっても「辛さ」です。四川は、寒さの厳しい盆地です。そのため発汗を促進させたり食欲を増進させたりするため、からい料理が発達しました。出店で売られているジャガイモの味付けさえもかなり激辛でした。辛いのが苦手な人には厳しいかもしれませんが、今まで食べたことのないほど、辛いだけではなくおいしい担々麺と麻婆豆腐などがここでは食べれます。他に、火鍋は外せません。しゃぶしゃぶに近い感覚の鍋料理ですが、原点はここ四川でした。味付けを自分でたくさんの種類から選ぶことができます。火鍋は外国人を含め多くのひとに受け入れられています。

【代表料理】担々麺、麻婆豆腐、火鍋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広東料理(南)…中国の南に位置している広東地方は緯度が低いため、温暖な気候です。温暖な気候を生かして、農産物が大変豊かです。また海に面しているため、港都市として東南アジアや西洋諸国と貿易を交わした歴史が背景にあります。さまざまな食材に触れる機会も多く、広東料理ではさまざまな素材を混ぜて登場するのが特徴です。酢豚のように肉とフルーツが混ざっているなど、意外性のある料理もあります。

【代表料理】酢豚、フカヒレ

 

そしてこの有名な4種類の他に私がお勧めしたいのは東北料理(北)雲南料理(南)です。東北料理は北京より上にある地方の料理で、味の特徴として辛くなく、甘くなく、にんにくが多く使われており日本から来た留学生が必ずと言っていいほど好きになる味です。代表的なのは地三鲜という茄子とピーマンとジャガイモを炒めたものですが私が中華料理の中で一番と言っていいほど好きな料理です。東北料理は珍しくないので是非中国へ来た際は食べて欲しいです。

雲南料理は素材の味を生かした比較的あっさりとした味付けです。雲南省へ旅行に行った際に個人的にとても好きになりました。雲南はキノコとジャガイモの原産地として有名です。素材の旨みを惹き立たせるような味付けで特に汽锅鸡(キノコと鶏肉のスープ)はお勧めです。さらに米线といううどんに似た麺があります。これもお勧めです。しかしここの地域の人は虫を食べることに抵抗がないひとが少なくないそうです。時々変わった味の料理もある冒険的な料理と言えるでしょう。

この他にももっとお勧めしたい料理があるくらい、中華料理は幅が広いです。天津飯や焼き餃子が中国本土で見られないように、日本人が思う中華料理と実際は全然違います。ぜひ中国に来た際はいろんな種類の料理を味わってほしいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伝統的な米线、具と麺を自分で混ぜる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上海などの街中で気軽に食べれる米线(約250円)

 

 

 

 

 

 

 

地三鲜(約350円)