Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2012年7-8月号 国際文化学部 Y.S

<夏休み>

私の大学では6月末に期末試験が終わり、6月末から8月中旬までの約二ヶ月半が夏休み期間となりました。

○前半 前半の一ヶ月間は学校のサマーコースを受講しました。このコースはレベルが5段階に分かれ、口语や听力はなく读写のみの授業形態でした。クラスメートにはアジア人が多く、その大多数が華僑や華人で発音も会話も中国人並みに上手な人が多く、その中で勉強できとても良い刺激になりました。私のクラスは発言が活発で、最初のうちは積極的なクラスメートに物怖じしてしまいましたが、だんだん慣れ自分からもどんどん発言するようになりました。その面でも少しは成長できたかなと思います。夏休み期間中は留学生の友達も中国の学生もほとんどが国や故郷に帰ってしまい、中国語を話す機会が極端に減ってしまいます。そのため、一ヶ月3400元という高めの受講料ですが、その機会を得るという意味でもサマーコースを受講してよかったなと感じています。 また、前半は自分の中で勉強の夏休みと決めていたため、中国語以外の勉強にも力を入れました。日本を離れている一年を無駄にしないように、日本から持ってきた本、そしてこちらで買った中国語の本を使って留学後に就く仕事の知識と語彙を習得するよう努めました。

○後半 後半は旅行期間となりました。 まずは、中国の友達との北京2人旅です。この旅行で初めて火车(寝台)というものに乗りました。日本でも寝台列車には乗ったことがなかったので、今回の経験はすべてが新鮮でした。北京までは約15時間の道のりで、一車両に10部屋、一部屋に6台のベットが付いている寝台列車です。寝る以外の時間は一番下のベッドに座らせてもらい時間を過ごします。列車の中では、友達とひたすら喋ったり、同じ部屋の中国人家族と中国版の大富豪をして遊びました。長い道のりでしたが、思ったより楽しく過ごせました。初めての火车で衝撃だったのはトイレです。汚い話ですが、火车のトイレは、汚物やティッシュをそのまま線路に捨てて走り去る形になっていました。汚物は土に返る可能性がありますが、ただのごみにしかならないティッシュを捨てるように電車を設計したというところに「さすが中国…」と驚きました。これを見ていると街にごみがあふれているのも納得せざるをおえません。 北京に着くと上海とはまた違った風景が広がっていました。北京は古く素敵な雰囲気で、中国の昔の暮らしを少し垣間見れた気がしました。とりあえず有名な観光地はほとんど回り、中でもやはり感動したのは万里の長城でした。実際に長城に登り周りの長城を見渡してみると、その巨大さ、そして大昔にこんなものを作った人々の偉大さに感動しました。

次に、日本の友達と黄山、洛陽、西安旅行に行ってきました。この時期は、ちょうど尖閣諸島問題で反日感情がさらに高まっていた時期だったためとても不安でしたが、意外と問題なく一安心でした。黄山では日本の山にはない景色、そして運よく朝日も見ることができ、あまりの美しさに時間を忘れるほど見入ってしまいました。洛陽・西安では有名な龍門石窟や兵馬俑博物院を回り、ここでも昔の人々の偉大さに感動しました。この二都市で印象に残ったのは人でした。ここの人は上海でも北京でも見たことのない独特の雰囲気を持っていて、西安は中国の真ん中あたりにあるからなのか、北西の新疆や西藏などの顔の濃い人をよく見かけ、身なりも清潔さが欠けているようにも感じました。また、西安はスリが多いと聞いていたこともあり、旅行中は荷物を常に意識し上海以上の緊張感がありました。日本の女の子のみの旅行で少し不安な面もありましたが、何事もなく無事に帰って来ることができほっとしています。 この旅行を通して発見したことは、中国は都市によって独特の雰囲気を持っているということです。私は上海で生活し、首都の北京、そして内陸にある黄山・洛陽・西安を訪れました。上記でも書きましたが、そこには人、建物、町の雰囲気などその都市独特なものがありました。人は顔も違えば身なりや態度も違います。建物は新しいもの、古いもの、そして新しいもののすぐ隣に古いものがあるなど、発展途中ということも感じました。今回は初めての国内旅行ということもあり、有名都市を周るだけの旅となりましたが、それでも様々な中国を見れた気がします。もっと奥地に行ったらどんな中国をみることができるだろう。国内旅行をするたびに新しい中国をみることができ、どれもがきっと素敵な旅になるでしょう。留学中に行けるかはわかりませんが、今後の中国旅行が更に楽しみになりました。