Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

上海師範大学
2010年9月号 文学部 H.M

l 授業紹介

後期になり、クラスが変わりました。クラス替えの様子は前期の登録と同じ流れで、ほとんどの場合自身の意思で自由にクラスを決めることができます。もちろんあまりにも実力にそぐわないようなことを言うと止められますが。私は前のクラスから二つ上がって、中級二のクラスになりました。

中級レベルのクラスになると、本科生の人数が増えます。私のクラスにも四人ほど本科生がいます。クラス全体の人数も二十五人ほどと、教室がいっぱいになるくらいです。私の場合は前のクラスとあまり変わらない人数なので、特に違和感はありませんでしたが、中には人が多すぎるといってクラスを変えた人もいました。ですがクラスの雰囲気はとてもよく、クラスで食事をしたり、クラスメイトの誕生日を祝ったりと、毎日楽しく過ごしています。

授業科目は初級三と変わりません。しかし難易度は格段に上がりました。

<读写>

文法の理解を主な目的とした授業です。テキストの内容は日本の中学生の読解問題レベルではないかと思います。文章は長いです。しかししっかり授業を聞いていれば内容が理解できないということはありません。

出てくる単語はほぼ書面上でよく使われるものです。成語もよく出てきます。

<口语>

会話が中心の授業です。しかし、これもテキストの内容が難しく、説明に時間がかかるので、生徒の間では「第二の读写」など言われています。内容は難しいですが、ディスカッションのテーマは前よりも豊富で、将来の夢や例えばこんなことがあったらどうする、などクラス全体で考えます。

また、一人ずつ自由に発表する機会もありました。私の場合はほかのクラスメイトの希望で日本料理について紹介しましたが、自分の国や家族について紹介している人もいました。

<泛读>

新聞の記事などを読む授業です。文章の中の言葉は比喩表現や成語が多く、その意味を問う問題が主です。

中国語と日本語は似ているところが多いので、多くの日本人が得意だというこの科目ですが、私は日本人だからこそはまる落とし穴が多い科目だと思います。中国語を勉強しているので当然のことなのですが、中国人の考え方で言葉の意味を理解することを求められる教科です。

個人的には文章の内容はとても興味深いです。

<听力>

リスニングの授業です。聞く文章は長く、スピードは少し速いです。単語も難しいものや成語があり、理解しにくいです。また、問題の回答も選択ではなく文章での表現を求められるので、多くの単語を知ることが必要だと思います。

 

 

l 治安、危険を感じたこと、トラブルなどについて

身近で起こったトラブルといえば、ホテルをネットで予約した時に詐欺にあいそうになった友人がいました。彼は中国人ですので、中国のサイトで旅行先のホテルを予約しました。その後そのサイトから電話で保証金を払うように指示されたそうです。まだ泊まってもいないのに保証金を払うなんておかしいと思い、自分が予約したはずのホテルに電話をしてきちんと予約できているのかを確認したところ、そんな予約は受けていないといわれ、自分が詐欺にあいかけていたことに気が付いたようです。このトラブルは私たちの身にも起こりうることだと思います。日本とは違った習慣があるので、戸惑うことは多いかと思いますが、少しでもおかしいと思った時は無理に納得したりせず、確認することが必要だと思います。

このこと以外に私が危険を感じたり、トラブルになったことはほとんどありません。せいぜい何度か車やバイク、自転車にぶつかりそうになったくらいです。交通関係に関しては、乗り物優先という考えを持っていればあまり心配することはないと思います。ほかにもスリやひったくりなどの話も何度か聞くことがありましたが、それらも結局は自分がどれだけ意識しているかの問題だと思います。

 

 

l 大雨と道の水没

中国はとにかく道路事情が悪いです。日本では道の両側に排水路がありますが、中国では見かけません。ですから、雨が降った時の水はけの悪さは想像以上です。

九月の初め大きな台風が中国付近を通り過ぎた時、上海でも大雨が降りました。夕方ごろから降り始めたのですが、流れるところのない雨水は道路にたまり、二時間もしないうちにひざの下まで足が浸かってしまうほどの高さになっていました。中国人は慣れたもので、何の抵抗もなく道を歩いていきますが、私たちはあまりのことに呆然としていました。

もちろん毎回雨が降るたびにこのようなひどい状況になるわけではありませんが、普段の雨でもやはり道路が水没しています。私はもともと雨はそれほど好きではありませんが、上海にきて嫌いになりました。ですが、上海の雨は長く続かないのでそこまで憂鬱になることはありません。