Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東呉大学
2018年1月号 国際学部 J.Y

この留学を振り返って

1年間の留学はあっという間だとは聞いていたものの、想像を超えるはやさで時間が過ぎていきました。留学を振り返ってみて1番成長したなと思う点は異文化に対してより寛容的になったことだと思います。この1年間台湾で生活している間に、アジア、ヨーロッパ、欧米といった多種多様な国からの仲間たちと出会い交流してきました。ルームメイトとして生活を共にしたり、授業でコミュニケーションをとったり、大学の外で出会ったりと、関わり方は様々ですが、実に多くの仲間と関わりあう中で異文化と上手く共存することができるようになったと感じています。留学前、大学の講義で学んだ「異文化は必ずしも受け入れなければならないものではなく、それを受け止めようとする姿勢が大事」ということを上手く実践でき、それが多文化共生への第一歩なんだとこの身で実感しました。また、異文化と接触すると、自国文化に対する理解も同時に深まりました。日本に生活している時には全く意識せずにやっていたこと、当たり前だと思っていたことを、異文化に身を置き生活することで、改めて見つめ直すようになっていました。日本人としてのアイデンティティ、文化、生き方など国際人とは何なのかを考えされられることがこの留学中に何度もありました。そこで気づいたのは日本人は本当に自国のことを知らないということでした。日本のことを聞かれても何も答えることができなかったり、意見を求められても自信をもって返答できない自分に出会い葛藤しました。海外に目を向けることは素晴らしいことですし、留学経験などは今後の自分にとって大きな糧となると思います。そしてグローバル化という言葉が謳われている中でグローバル意識をもった学生も増えてきているのが事実ですが、そういった時代だからこそ勘違いしてはいけないのは、現在のグローバル化が私たちに突きつけている問題は、国際標準語(英語)を話す国際人になることではなく、日本人という確固たるアイデンティティを持って、世界を舞台に活躍できる人材になることだと僕は思うのです。僕はこの留学を通してそのことの重要性に気づくことができたと思っています。

 

英語枠での台湾留学

留学で英語を学習するのなら、英語圏に行くべきだということは誰もが考えることでしょう。そしてそれは正しいことだと思います。ですが、英語圏以外の国でも英語を勉強することは可能であるということを僕はこの台湾留学で実感しました。また英語圏ではなく、台湾で英語を勉強することにはいくつかのメリットがあると僕は考えます。1つには、台湾が英語学習へどんどん力を入れている国であるということです。他の大学のことは分からないですが、東呉大学の英語学科にはネイティブの先生が日本に比べて多く、少し様変わりした面白い英語の授業が存在したりと発展途上ではありますが、英語学習に改革をもたらそうとしている側面が多く見受けられました。留学中は主に現地の英語学科の学生と共に授業を受けていましたが、日本人学生に比べると彼らの英語学習に対する意識は非常に高く、彼らに混じって授業を受けることで常に高いモチベーションを保ったまま学習を続けることができたと思っています。また台湾には英語に触れるチャンスが多いにあります。観光地としても有名な台湾ですが、グローバル化を図る台湾には今では世界各国から留学生が集まって来ます。台湾の公用語は中国語(北京語)であり、彼らはその中国語やアジアの文化を学ぶために台湾へとやってくるわけです。そして、そういった学生との交流は最低限英語が必要とされますし、授業ではもちろん、普段からコミュケーションを取ることを考えれば、英語を扱う機会は台湾であろうと必然的に多くなります。そしてもちろん中国語を学習することも可能です。今や中国語を話す人口は中国人をはじめ10億人を超え、英語ほどではありませんが、中国語能力の必要性は言うまでもなく高くなってきています。現地の学生との交流を通して言語交換などができれば、中国語を学習するチャンスも増えます。英語と中国語の両方学ぶことができる環境が整っているというのも台湾留学のメリットと言えると思います。最後は留学費用の問題です。みなさんも想像がつくと思いますが、留学生活というのは本当にお金がかかります。物価が高ければ高いほどその負担は大きくなるわけですが、台湾は全てにおいて費用が劇的に安く、留学にかかる費用は大きく抑えることが可能です。僕自身この1年間で英語と中国語の両方においてかなり大きな進歩をを得れたと思っています。このように、アジア圏(台湾)での英語留学には知らないだけで以外に多くのメリットがあるので、留学を決める際は、何に優先を置くのかをしっかり考えて留学先を決めることが大切だと思います。

 

(Chinese tutor主催のお別れパーティー)

(お世話になった学生バディ 左側=前期のバディ 右側=後期のバディ)