Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

中国人民大学
2013年8月号 国際文化学部 S.H

・余暇の過ごし方

夏休みは日本には戻らず、ずっと北京で過ごしていました。8月末、友達と上海に2日間、南京に1日だけ旅行に行きました。人民大学の東門を出て左に50メートルくらい歩いた所に「航空鉄路販売」と書かれたチケット販売店があり、そこで(北京ー上海)片道171元のチケットを買って行きました。私の乗った遅い列車では上海まで約15時間かかりましたが、高速鉄道を使えば5時間~8時間程で着いてしまいます。中国は国土が広いので、旅行時の移動時間に対する感覚が日本に居た頃とまるで違います。駅のチケット売り場はいつも混雑していることが多いので、目的地に着いてから忘れずにすぐに次の目的地行きのチケットをあらかじめ買っておいた方が絶対楽です。その後、上海現地で他の友達と合流し3人で上海の街を見てまわりました。また、上海は特に「お茶詐欺」というのが有名で話には聞いていましたが、本当に街中でお茶詐欺の声をかけられました。2日で2回声をかけられました。最初、一見普通な爽やかな旅行客3人組に「写真を1枚撮ってほしい」と言われたので素直に撮りました。その後その3人と、「どこから来たの?」「僕も少し日本語が話せるんだ。」などと会話が弾みました。が、いつの間にか中国茶の話題になり自然な流れで私たちを騙そうとしました。もし、彼らに一緒にお茶しようと誘われついていった場合、無理やりお茶を飲まされ、貴重なお茶だからといって信じられない金額のお金を要求され、払うまで帰れないような状況になるというのがオチです。私のそばに居た友達も「お茶詐欺」に遭った経験があり、私自身北京の友達に何度も聞かされていたので騙されずに済みました。また、南京では「南京大虐殺記念館」を見てきました。南京大虐殺事件は1937年12月に始まった中国に対する日本の侵略行為です。館内で、緊張しながら友達と少し距離を保ちながら見ていました。中には、本当に当時の写真かどうか疑問を抱くものもありましたが、日本が中国に侵略していたというのは事実で、周りは中国の観光客ばかりということもあって、複雑な思いで館内を歩いていました。

 

・列車での経験

上海と南京の旅行初日、ぎりぎり時間に間に合った列車に慌てて乗ったので、案の定他の中国人が私たちの席に座り込んでいました。当然、席を取り返します。中国語がまだまだ未熟な私にとって、中国語での主張はやはり不利でした。結局席を取り返すのに15分程かかりましたが、今になってこれもいい経験だったと思います。中国人との付き合い方についてまた一つ学んだからです。中国では、最初はまず自分の主張を必ず押し通し、少しでも主張が弱いとどんどん相手のペースになってしまいます。かといって、中国の人は熱く主張されることに慣れきっているので時には引くことも大事だと思います。相手のメンツを保ちながら。そうやって徐々に徐々に、お互いの非のある所は認めながら相手と折り合いをだんだんつけていきます。その時、列車の中だったので周りの同情心を仰いでみると、結局相手はすぐに座席を返してくれました。「ああ、言葉がまだ未熟なら最初からそうすれば良かったのか。」と、思いました。留学で来ているので、トラブルはあまり起こしたくはありませんが、ただ自分の意見は常に強く持っておくべきです。そもそも列車に乗る準備をきちんとして、早く自分達の席を確保しておくべきでした。