Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

中国人民大学
2013年12月号 国際文化学部 R.M

試験について

期末試験は1月の上旬に始まります。1週間の間にリスニング、リーディング、文法、作文、口語5つのテストがあります。教科によっては中間テストがなかったため、この期末テストが成績にそのまま反映されるものもあります。ですが先生によっては出席や授業の態度も成績に含めてくれますし、真面目に出席する日本人は他の国の学生と比べても成績は比較的良いようです。また教科によっては辞書を持ち込みできるので驚きました。(他の国の学生にとって漢字を何も見ずに書くことは私たち日本人が想像している以上に難しいようです。)そしてテストで出題する範囲や大まかな内容も事前に教えてくれたり、テスト勉強をするときに重点的にするべき箇所を教えてくれるので、テストに関してはそんなに心配することはありません。日々コツコツ努力することが何よりのテスト勉強になると思います。成績はテスト期間が終了して1週間ほどで受け取りに行けます。テストに関してはそれくらいでしょうか。

 

現地に来てわかること

12月は行事が多く特に忙しかったです。就活解禁、HSK、旅行や忘年会など、時間が経つのがあっという間でした。今月上旬1週間ほど、中国の南の方へ旅行に行ってきました。行先は夜景がきれいな香港、食べ物のおいしい広州、日本人に人気の上海、中国の昔懐かしい風景の残る蘇州など。クラスメートと一緒に観光したのですが、みんなそれぞれ行きたいところがバラバラで出発する時間も手段もみな違い、現地集合になりました。香港人の友達がガイドをしてくれて、香港を満喫できました。香港は北京の街並みとは全く異なり、北京よりも清潔、公共でのマナーも守られているところが日本によく似ていると思いました。香港は以前イギリスの領土となっていたこともあり、外国人が多く暮らし、所々欧米の文化が見える不思議なところです。また通貨も違ったり、香港に出入りするときは中国人もパスポートが必要だったりと、中国という枠組みからはなれているのかはなれていないのか、はたまた中国人は香港のことを中国の一部とみなし、香港の人々は中国に含まれないとしている・・・難しい境遇にあることがよくわかりました。他には上海と蘇州を一人で観光したのですが、そこでも出会いがたくさんありました。一人旅行は自分のペースで観光を楽しむことができ、頼れるのは自分だけというちょっとしたスリルも味わえます。また友達と一緒にいく旅行では、友達との話に夢中になって見落とすところが多かった些細な物事に気づくことで、より観光がおもしろくなります。

今年2月の来たては旅行すら不安だったのに、今となっては一人で旅行するようになるなんて、1年前の自分には想像できないことだと思います。今回不安はあっても行こうという気になれたのはこの1年で中国を勉強し、中国という国を理解しての結果だと思います。私自身、中国に来る前はメディアを通じてしか中国を知る機会がなかったので中国の負の面ばかりをみていました。ですが、これだけの偏見まじりの情報で中国の何を知っているといえるのでしょう?私でも1年間こちらで生活していても、中国について知らないことはまだまだたくさんありますし、日本でメディアを通じてしか中国を見たことがないならなおさら中国について語る資格はないと私は思います。たった1部分でしかない情報にそこまで洗脳されて、中国のイメージをより悪くし、その結果日中関係の悪化をより進行させている。たとえその情報が真実を伝えているとしても、中国はこんなに大きな国で、こんなに人口の多い国なんです。いい情報だってたくさんあります。すべての人が反日感情を持っているわけでもなければ、日本が本当に嫌いだなんて人はほんの1部にすぎません。中国の新聞をみていても日本に関する記事は日本を悪く書いたものばかりです。負の面ばかりをその国のすべてと思わないでください。両国とも疑いを持ってください、中国にではなくメディアに。日本にではなく、メディアに・・・。