Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東亞大学校
2018年10月号 文学部 R.S

<授業紹介>

私は後期セメスターも前期と同様に、平日は毎日午前中は語学堂の授業を受け、午後に大学の授業を受けています。今回、大学の授業の中で私が受講した授業を紹介します。
後期セメスターでは、「ニーハオ中国語(中級)」「北朝鮮学」の二つを受講しています。

「ニーハオ中国語(中級)」

ニーハオ中国語の授業には入門クラスと中級クラスがあり、私は大学1年生の時に第二外国語として中国語を学んだので、中級を選択しました。基本的には日常生活で使われる会話表現が教科書に沿って進められます。中国出身の教授が中国語、又は英語を使用して授業が行われ、会話形式で中国語を身につけていく授業です。合わせて、中国の食文化や社会問題、流行語等も取り扱われます。

「北朝鮮学」

朝鮮半島の統一問題について考える授業で、世界情勢などの時事問題とも合わせて学生が主体的に調べて発表をしていく形で進められます。情報が多く公開されない北朝鮮についての歴史的背景、北朝鮮住民の現状、政治体制や朝鮮労働党の統一理念などを把握し、客観的に理解することで今後の統一に関する課題をどのように乗り越えていくか、という考えを養うことが講義目標です。基礎的な知識は教科書を参考にして自主的に学習を進めますが、受講学生の中には、統一することに賛成派・反対派が半分ずつ程度の割合でいたので、肯定的な意見と否定的な意見の両方を聞くことができ、新たな視点の発見に繋がりました。

<統一文化祭・統一フォーラム>

10月11日と12日の二日間、東亞大学のブミンキャンパスで釜山統一教育センターが主催する統一文化祭・統一フォーラムが開かれました。私は二日間のうち、11日に参加をしたのですが、中国の大学や韓国国内の大学から教授が有識者として朝鮮半島統一に関する公開講座や北朝鮮に訪問し、実際に見てきた事を紹介するプレゼンテーションが行われました。特に北朝鮮の現状を伝える場面で印象に残った内容は、数年前に北朝鮮に訪問した時と比べて、大衆食堂のメニューの多様化やスマートフォンの普及、以前は百貨商店で大半を占めていた中国商品の激減、百貨店でのクレジットカード決済が可能になる等、近年の北朝鮮内部の変化について強調していた事です。昨年から文在寅大統領が北朝鮮との平和統一を進める動きを見せていて、会場には教授や韓国現地学生など統一問題について関心のある人が多く来場していました。公開講座後に設けられた統一トークショーでは来場客からの質疑応答も行われました。

フォーラムの最後には団員が北朝鮮出身者である백두한라芸術団の公演が行われました。以前、韓国でテレビ出演し公演を行ったこともあり、北朝鮮の音楽や舞踊で平和統一への祈りが込められた明るく活気に満ちた公演でした。

このフォーラムは平和統一に賛成する立場でのイベントで、今後、北朝鮮とどのように平和統一を進めて行けば良いのか、について考える機会になりました。私は国を分断された歴史のない日本で育ってきましたが、韓国に留学に来た機会に難しい統一問題について少しでも触れられるイベントとして、良いフォーラムだったと思います。