Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東亞大学校
2017年1月号 国際文化学部 M.Y

現地の学生、友人について

東亜大学校には韓国人学生はもちろんのこと、筆者同様、交換留学生や外国人学生が勉学に励んでいる。学部生もいるが、特に韓国語学堂に外国人学生が多い。

筆者も韓国語学堂で勉強している間に様々な国から来た友人ができた。筆者と同様、日本から来た学生や、近隣の中国や台湾から来た学生、ラオスやベトナム、インドネシアなど東南アジアから来た学生、さらにはドイツやロシア、イギリスなどヨーロッパから来た学生もいた。韓国語学堂では、韓国人は先生しかいないので、語学堂では主に外国人学生とともに過ごすことが多い。

韓国人と交流したり、韓国人の友人がほしい場合には、国際交流サークルの「BIFF」に入ることをお勧めする。このサークルは韓国人学生と外国人学生との交流を目的として結成されたサークルで、週に1回の韓国人学生と外国人学生があるテーマで語り合うスタディーや、月に1回の行事が行われる。行事は、サークルのメンバーたちと一緒に遊びに行ったり、観光地に行ったりすることが中心だ。筆者も様々な行事に参加して、楽しい時間を過ごすことができた。韓国人と交流することは、楽しいだけでなく、韓国語の上達にも役立つので、ぜひやってみてほしい。

また、寮でも、ルームメイトと友人になったり、ルームメイトつながりで別の友人ができたりもする。留学期間中はすべてが新鮮で良い機会であるので、その機会を生かして新しい経験をしてほしい。

インド人とスリランカ人の友人。インド料理店にて。

中国人・台湾人・ドイツ人の友人らと。彼らとは毎日、授業が終わった後に一緒に昼食を食べる。

留学先でできた同じ交換留学生の日本人の友人(右側)と。彼の帰国の日に空港にて。

筆者の誕生日に台湾人の友人が買って来てくれた誕生日ケーキ。忘れられない誕生日となった。

 

 

留学中に感じた日韓関係の影響

今回のテーマは、触れることはできるだけ避けたいがこの問題が存在することも現実であるので日韓関係の「負」の部分に触れたいと思う。

韓国と日本には現在、歴史的な問題や領土問題が存在する。最近では2016年の12月に釜山日本領事館前の従軍慰安婦像設置により、日韓の政治的関係が悪化していることが記憶に新しい。しかし、留学期間中に、いつもそれらによって危険な目に遭ったり嫌な目に遭ったりするということはないし、筆者の周りの韓国人の友人や街の韓国人たちも別に普通の人々である。中には日本のことが好きで日本の文化を知っていたり、日本語を勉強している人も多数いた。

ただ、筆者自身、希にそれらのを原因とする嫌な目に遭ったことはある。タクシーに乗ったとき、運転手に話しかけられ「どこから来た」と聞かれたので「日本だ」と答えたら運転手の雰囲気が変わり、日韓の政治的な問題について目的地に着くまでの間、延々と批判的なことを言われたり、ゲームセンターの室内型アトラクション(アトラクションの中で店員が乗客と会話する時間がある)で、筆者が日本人であると分かった瞬間、韓国人たちの前で領土問題について筆者が嫌がっているにも関わらず、「日本の領土ではなく韓国の領土だと言え」と発言を強制させられかけたことや、日本人であることをバカにするような態度、発言をされたことなどがある。

このように、残念ながら「日本人である」という理不尽な理由で嫌な目に遭うことも事実である。

一方で、温かい反応を示してくれる人々が大勢いるのも事実だ。筆者が忘れられないのが、あるおばあさんたちである。彼女らは植民地時代を生きてきたにもかかかわらず、筆者に対して親しげに接してくれた。筆者自身も「植民地時代に生きてきた人は皆、日本人が嫌いなのだろう」と考えていたが、そうでない人もいることを知り、驚いた。また、うれしかった。

釜山は地理の関係上、日本と近い距離であるため、日本とは古来から歴史的なつながりを持っていった。貿易や朝鮮通信使など交流の拠点となるなど、「正」の面もあるのだが、豊臣秀吉の朝鮮侵略の時や日本の植民地時代ではそれらの被害の最前線の場所になるなど、「負」の面もある。実際、釜山には「負」の面の歴史的遺産が数多く残っている。下の写真にもあるように、古くは朝鮮侵略の際の城跡や侵略を伝える歴史的遺物を収めた博物館、近代では釜山港や東菜温泉街、松島海水浴場など、植民地時代に日本が開発したものや、学校跡や、電気会社跡、病院跡、日本家屋など日本人が生活の為に使っていた建物や施設跡、植民地時代の悲劇を伝える博物館など多数の歴史的遺産が存在する。また、領土問題では、韓国領だとする根拠となっている関連人物であるアン・ヨンボクの出身地でもある。

「負」の部分はできるだけ触れたくないものであり、悲しいものであるが、日韓の歴史や関係上では切っても切れないテーマである。留学という機会に一度、それらに関する博物館や遺跡などに訪れ、植民地時代の被害者側である、そして領土問題で争っている相手である韓国の歴史や主張を勉強してみてはいかがだろうか。

2016年12月に釜山の日本領事館前に設置された従軍慰安婦像。2016年12月撮影。

 

日本領事館前。普段より多数の警察官が配置されていた。置くの銅像前には像を見に来る人々と像を設置した団体の職員がいる。

 

日本の植民地時代の強制労働や従軍慰安婦などのことを伝える「日帝強制動員歴史観」。

 

植民地時代の独立運動家、白山ことアン・フェジェ義士が行った独立運動を伝える「白山記念館」。

 

植民地時代の女性独立運動家、パク・チャチョン義士の生家。

 

豊臣秀吉による朝鮮侵略の時に戦った兵士たちを鎮魂する「忠烈祠」。

 

朝鮮侵略の時に激戦となった東菜城での出土品を展示する「東菜邑城壬辰倭乱歴史館」。

 

アン・ヨンボクの偉業をたたえ、領土問題が韓国領であるという韓国側の歴史的根拠を展示している

「安龍福将軍祠堂」左側にアン・ヨンボクの銅像がある。

 

江戸時代に日韓の交流使節である朝鮮通信使についてのことを伝える「朝鮮通信使歴史館」。歴史館がある場所は昔、朝鮮通信使の機関が置かれていたところである。また、そこは豊臣秀吉の朝鮮侵略の時に日本に占領された城である「釜山鎮支城」の敷地内であった。

 

2016年の5月6日から8日まで龍頭山公園で開かれていた、「朝鮮通信使祭り」日韓の交流を目的に行われ、露店や展示が開かれたり、日韓の伝統舞踊や伝統学期のショー、パレードが行われた。

 

 

以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上